【ニューヨーク17日(日本時間18日)発】メジャーはオールスター休みも終わり後半戦がスタートした。ヤンキースの田中将大投手(26)は本拠地マリナーズ戦に先発し、7回103球を投げ5安打2四球7奪三振で3失点。同点でマウンドを降りた直後にアレックス・ロドリゲス内野手(39)が決勝ソロを放ち、ヤンキースが4-3で勝利。田中は6勝目(3敗)を挙げた。

 レギュラーシーズン開幕戦に続き、今季2度目の“開幕”投手だ。4月6日(同7日)のブルージェイズ戦は4回5失点で敗戦投手になっているだけに、後半戦は白星スタートしたかった。

 この日、放映された米スポーツ専門局ESPNの情報番組「スポーツ・センター」でも田中をホット・トピックスとして取り上げた。

 田中にとってマリナーズは相性がいい相手だ。ここまで2度先発して2勝無敗、防御率1・69。投球内容を示す指標の1つ「SO/W」(三振と四球の割合。1四球あたり何個の三振を奪ったか)もマリナーズ戦は20・00で対戦したチームの中でトップだ。同番組はこれらのデータを紹介するとともに「田中が明日(18日)の試合もエースらしく好投すれば“シアトル・キラー”と命名されるかもしれない」と評していた。

 立ち上がりは上々だった。先頭のミラーは140キロの外角低めスプリットでボテボテの一ゴロに打ち取ると、2番・シーガーは148キロの外角ツーシームで左飛。古巣・ヤ軍ファンの大ブーイングに迎えられた3番・カノを141キロの外角スプリットで中飛に仕留めると、田中はグラブをポンと叩いてベンチに向かう。わずか8球で三者凡退のスタートを切った。

 2回は4番・クルーズを140キロの外角スプリットで右飛。だが5番・スミスはフルカウントに追い込んだものの四球を与えると、続く6番・ジャクソンには146キロの低めツーシームを中前打され、一、二塁のピンチ。ここで7番・アックリーは140キロの外角低めスプリットで二ゴロに打ち取るも併殺打とならず二死一、三塁。さらに8番・モリソンに四球を与えて二死満塁とするが、9番・ズニーノを140キロの外角スライダーで空振り三振。何とか踏ん張った。

 ヤングの先制ソロアーチで1点の援護をもらった直後の3回。先頭のミラーは外角高めのカーブで左飛に打ち取るが、続くシーガーに甘く入った123キロのカーブを右中間スタンドへ運ばれる同点弾を浴びた。しかし次のカノは148キロの内角低めツーシームで見逃し三振、クルーズも136キロの低めスライダーで空振り三振を奪った。

 4回は先頭のスミスは141キロの外角スプリットで空振り三振。続くジャクソンも138キロの真ん中低めへのスライダーで見逃し三振に仕留め、これで前イニングから4者連続三振とした。続くアックリーには8球粘られたもののフルカウントから外角低めのフォーシームで遊ゴロとし、三者凡退に抑えた。

 ヘッドリーの適時打で2―1と1点をリードして迎えた5回。先頭のモリソンを146キロのツーシームで中飛。ズニーノは148キロのフォーシームを右前打とされたが、ミラーを外角低めのスプリットで二ゴロに抑えてピンチを脱するかに見えた。ところが二死一塁から続くシーガーに高めに浮いた初球のツーシームを右翼スタンドへ叩き込まれた。痛恨の2打席連続の被弾となる逆転2ラン。カノは外角低めスプリットで二ゴロとしたものの、マウンドの田中は渋い表情のままだった。

 田中は6回を無失点で切り抜け、7回は三者凡退に抑え降板した。3-3の7回にA・ロッドが決勝ソロを放ち、田中が勝ち投手となった。