またKO…田中を狂わせた危険球騒動

2015年06月29日 16時00分

【テキサス州ヒューストン28日(日本時間29日)発】ヤンキースの田中将大投手(26)は前日のアストロズ戦に先発し、5回を投げ2試合連続のメジャー自己ワーストタイの3被弾を含む7安打6失点だった。結果だけ見れば最悪だが、アストロズの大物OBは同情しきりだった。その理由は…。

 

 2試合連続で不本意なマウンドだった田中に「気の毒な一面があったことを忘れてはいけない」と同情したのはアストロズ大物OBで往年の名捕手であるアラン・アシュビー氏(62)だ。

 

 アシュビー氏は1973年にインディアンスでメジャーデビューすると17年で通算1010安打、90本塁打、513打点と目立つ成績ではない。しかし、79年からプレーしたアストロズではケン・フォルシュ(79年4月7日・ブレーブス戦)、ノーラン・ライアン(81年9月26日・ドジャース戦)、マイク・スコット(86年9月25日・ジャイアンツ戦)と3度のノーヒットノーランゲームでマスクをかぶっている。

 

 その分析力は折り紙付きで、現在は地元放送局「COMCAST SPORTSNET」で解説を務めている。そのアシュビー氏がポイントに挙げたのは2回一死の場面。満塁弾と2ランを浴びて6失点のアストロズ先発のオーバーホルツァーは打席のロドリゲスへ明らかな危険球を投じて一発退場となり、警告試合となった。

 

 アシュビー氏はこう語る。「田中は2回以降、インサイドが使いにくくなった。警告試合でインサイドを投げて当ててしまえば、退場処分になっても不思議ではない。そういう大変困難な状況下で投げざるを得なかったのだろう。(警告試合は)まだメジャー2年目で経験の浅い田中にとっては不運だった。だがこれも彼にとっては“こういうこともある”として、とてもいい経験になったはずだよ」

 

 内角へ投げると敵地ファンから激しいブーイング。スライダーなどを軸にする一方、内角へのツーシームが投げられなくなり、結果的に外角に的を絞られて痛打された。田中は登板後に「行きづらくはなりますよね。インサイドが。こっちは全然当てるつもりなくても、当てたら退場になるわけですから。その辺の難しさはやっぱりありました」と影響を認めたものの、「難しさはあったが、あれだけ打たれたらしょうがない」と言い訳しなかった。

 

 この日、田中はアストロズ戦前にロスチャイルド投手コーチとのキャッチボールなどで調整した。この悔しさは次のマウンドで晴らす。