ヤンキース田中が伝説の称号「ウォリアー」襲名

2015年06月10日 06時00分

【ニューヨーク8日(日本時間9日)発】ヤンキースの田中将大投手(26)は9日(同10日)に本拠地ヤンキー・スタジアムでのナショナルズ戦に先発する。その右腕が新たに「ウォリアー(戦士)」の称号を手に入れた。右手首のけん炎と右前腕部の張りによる故障者リスト(DL)からの復帰登板だった3日(同4日)のマリナーズ戦で快投した田中にナインはあらためて感服。闘争心が伝わる投球に対し、チーム内からは「彼こそ『ウォリアー』のネーミングがふさわしい」との声が上がっている。

 

 

 待ち望んでいたエースの復帰にヤンキースナインは沸いている。その田中をウォリアーと評したのは、3日(同4日)のマリナーズ戦で途中で退いたマキャンに代わり2回からマスクをかぶったJ・R・マーフィー捕手(24)だ。


「彼はとにかく素晴らしい。マウンドから力強いボールを投げると同時に何か計り知れないエネルギーを体全体から発散するんだ。自分がそう感じるのだから、打席に立った相手打者も同じような感覚になるだろう。これは相手にとって大変な脅威だよ。ものすごい闘争心の持ち主なんだろうね。ヤンキースには長らく『ウォリアー』と呼ばれている人はいないけれど、彼はまさにその称号がふさわしいと思うよ」


 かつてヤンキースでウォリアーのニックネームで呼ばれたのは1993年から2001年まで在籍した左打ちの強打の外野手、ポール・オニール氏(52)だ。メジャー通算2105安打、281本塁打をマーク。不動の3番打者としてヤンキースの4度のワールドシリーズ制覇(96年、98~2000年)に貢献している。凡打した際にはバットやヘルメットを叩きつけ、審判に激しく食って掛かるなど闘志をむき出しのプレースタイルで人気を博した。レッズからの移籍選手だったものの、チームメートからは絶大な信頼を得た。オニール氏以降、ヤンキースではウォリアーと呼ばれている選手は現れていないが、その栄誉ある称号を引き継ぐ者として田中が“指名”されたというわけだ。


 実際にマーフィー以外からも、田中を“2代目”ウォリアーに認める声は上がっている。チームの生え抜きのブレット・ガードナー外野手(31)だ。「もうすでに彼は十分な『ウォリアー』だよ。類いまれな闘争心を持っている男なんだからね。いつもバックで守っていると、あの彼の強い気持ちと魂がマウンドから外野にまで伝わってくる。それがチームをもり立ててくれるのさ。そう考えれば『ウォリアー』にふさわしいじゃないか。一体誰がそれに異論を唱えるというんだい?」と断言した。


 栄誉あるニックネームの継承者として認められた田中は「そういうふうに言ってもらえるのは、すごくうれしいですよ。励みになりますよね」と笑顔。楽天時代は大きなガッツポーズや大きな声を出すなど闘争心むき出しだったが、メジャーでは暗黙のルールで禁止されているため封印しているが、その“闘気”はナインに届いているようだ。


 復帰2戦目となる9日のナショナルズ戦で投げ合う相手は2013年のサイ・ヤング賞投手で、昨季まで2年連続ア・リーグ最多勝に輝いている右腕・シャーザーだ。ウォリアー・田中は闘争心をボールに乗せて勝負する。