米メディアが辛口注文「田中の使命」

2015年06月03日 10時00分

【ニューヨーク発】右手首のけん炎と右前腕部の張りで故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの田中将大投手(26)が3日(日本時間4日)に敵地セーフコ・フィールドで行われるマリナーズ戦で復帰する。ジラルディ監督ら首脳陣、チームメート、ファンはエースの復活は大歓迎だろう。一方、地元ニューヨークのメディアは…。

 

 ニューヨークメディアと田中は微妙な関係が続いている。今年のオープン戦で田中が4月28日(同29日)にDL入りすると辛口な対応だった。靱帯を修復するトミー・ジョン手術を受けるべきと一斉に報じた。さらに先発右腕のピネダが開幕から7戦5勝(無敗)と活躍すると「ヤンキースのエースはピネダだ」と田中からエースの称号を剥奪した。

 

 そのニューヨークメディアは田中の復帰を歓迎しているものの、同時に注文を付けた。ヤンキースは前日の時点でレイズと並んでア・リーグ東地区1位タイだが、26勝25敗と貯金は1だけ。それだけに田中の完全復活がヤンキースがプレーオフに進出するための重要ポイントと指摘、単なる復帰ではダメとの論調なのだ。

 

 ニューヨーク・ポスト紙は1日付で「だんごレースのア・リーグ東地区でヤンキースは優位に立てるか」と題する記事を掲載。そのカギとして「田中がカムバックとともに健康と勝利を維持できるかどうか」を筆頭にリストアップした。「右手首と右前腕を痛めていた田中が故障者リストから戻ってくるが、彼がどのように投球するかで、ヤンキースが6月末にどの位置にいるか決まってくるだろう」と論じた。

 

 その他のカギとして「ベタンセスとミラーの前に投げる信頼できる中継ぎ投手の発掘」「二塁手のアップグレード」「主砲ロドリゲスの好調維持」を挙げた。

 

 米スポーツ専門局ESPNニューヨーク(電子版)は「ヤンキースは田中の誠意に頼る」とタイトルを付け、ピネダを除く先発陣の不安定さを指摘。「田中はただ復帰するだけでなく、長いイニングを投げることが使命」とした。

 

 また球団の公式サイトは「ヤンキースはエースの地位に戻る田中を必要としている」と完璧な復帰を要望。「頼りない先発陣にもかかわらずヤンキースは混戦している地区の上位にいる。田中が“違い”を作る選手になってくれることをヤンキースは想定している」と期待感を込めた。

 

 3日のマリナーズ戦は80球がめどの田中だが、相手打線とともにニューヨークメディアの批判を封じる投球に期待だ。