【フロリダ州セントピーターズバーグ17日(日本時間18日)発】ヤンキースの田中将大投手(26)が、今季の調整法への強い信念を語った。翌18日(同19日)のレイズ戦は田中にとって“3度目の正直”ともいえる登板となるが、これまでの登板内容から、ニューヨークメディアなどからは早くもキャンプでの“スロー調整”の成否を問う声が上がった。これに田中は「やってみないとわからない」とキッパリ。“答え”が出るまで貫き通す考えを示した。

 試合でやるものは試合でしか身につかない――。“超実戦主義”の田中だからこそ導き出した答えだった。レイズ戦へ向け「課題は投球フォーム」と語った右腕だが、質問が調整法に及ぶと、思い出したように口を開いた。「いろんなことが言われてますけども、その時その時で反省もしながら、しっかりやっていけたらなと思います。シーズンが全部終わったときに『あの時、こうすればよかった』とか、また振り返れるとは思うので」
 
 田中の言う「いろんなこと」とは、ニューヨークメディアがぶつけた調整法に関する質問だった。“開幕でMAXの状態に上げず、徐々に上げてシーズンを全うする”というテーマのもと、力を入れた投球よりもフォームのバランスを重視した。これについて「キャンプのときにもっと投げていればよかったと思うか」という質問が出たという。しかし「今はその試合で出た課題だったり、フォーム的なところで自分が納得しない部分を反省してやっていけたらと思ってます」。信念は揺るがない。

 淡々と言葉が出るのも、全てが想定内の苦しみだから。調整法も投球スタイルの変更も「全て試合の中で気付き、身につける」というポリシーに基づいているのだ。だから現時点では一度決めたこのスタイルを最後まで貫く、という思いしかない。

 もちろんエースとして3度目の登板は内容も求められる。戦いながら進化してきた田中なら見せてくれるはずだ。