【フロリダ州タンパ23日(日本時間24日)発】ヤンキースの開幕投手有力と色めき立つ日米メディアをよそに、淡々と調整に励む田中将大投手(26)だが、実は2年目にして不便に感じていることがある。キャンプ地での風呂問題だ。米国はシャワーが主流のため、日本と比べると浴槽は深くない。仮に浴槽内に足を伸ばして座っても腰までつかる程度。田中のキャンプ地の住まいも似たようなタイプだ。しかも、「(仮に湯をためるにも)お湯が連続して出ないんですよ。すぐに水になっちゃうんですよね」(田中)。

 疲れを癒やし、血行も促進されるだけに日本のプロ野球選手に風呂好きは多い。田中に特別なこだわりがあるわけではないが、特にシーズン中はコンディション維持のため「だいたい30分くらいは(浴槽に)つかりますね」。キャンプも終盤に差しかかるこの時期は心身ともに疲れがたまっているだけに、米国スタイルの浴槽はつらい。

 昨年はメジャー1年目ということもあり、何事も受け入れてきた。我慢したこともある。キャンプでも風呂に関しては「シャワーしか浴びてませんよ」と語っていたが、2年目の今年はペースも分かり、気持ちにゆとりも生まれたことで抑えられなくなったのだろう。

 もっとも2月中旬から始まったタンパでの生活も、次回登板予定の25日(日本時間26日)のメッツ戦を終えると残り10日を切る。今年は地元ニューヨークでの開幕だけに、自宅でゆっくり入浴を楽しむことができる。ジラルディ監督は開幕投手を発表していないが、田中はリラックスして開幕に臨む。