ダルビッシュの子“300日ルール”問題ないのか

2015年02月25日 07時15分

ダルビッシュ(右)と山本聖子

 法律上の父親は――。レンジャーズのダルビッシュ有投手(28)が交際中のレスリング元世界女王・山本聖子(34)の妊娠を公表し、“最強遺伝子ベイビー”誕生に周囲の期待も膨らんでいる。そこにある心配の声も聞かれる。「あの“300日ルール”は問題ないのか」というもの。「離婚後300日以内に生まれた子供は前夫の子とみなす」という民法第772条の規定だ。山本は昨年秋にハンドボール元日本代表・永島英明(37)との離婚を発表。出産予定は初夏とみられ、場合によっては抵触する可能性もあるというが…。専門家に聞いた。

 吉報が公になったのは22日。山本とオープンな交際を続けてきたダルビッシュがブログで「私事でございますが、かねてからお付き合いさせて頂いている山本聖子との間に新しい命を授かりました」と報告したことで、スポーツ界は大騒ぎだ。

 2人は、すぐに再婚という形は取らず、子供を認知して一緒に暮らしていくという。

 メジャーリーグを代表するエースとレスリング元世界女王の間に宿った子供はまさに“最強遺伝子ベイビー”。山本の父・郁栄氏(70)は「うれしいねえ〜! 2人の子供なら運動神経抜群でしょう。この組み合わせは世界でもひと握りでしょうからね。でもなにより2人が幸せならばそれが一番」と喜びを爆発させていた。

 もちろんハッピー・ニュースだが、ファンの多くは“あるコト”を気にしている。それが300日ルール。民法には「離婚後300日以内に出生した場合、遺伝的関係とは関係なく前夫の子と推定され、前夫の子として籍をいれなければならない」規定があり、ネットで関心を呼んでいる。

 山本が前夫・永島との離婚を発表したのは昨年9月22日。手続き上のこともあり、正式に離婚が成立したのは10月上旬という情報もある。

 ダルビッシュはツイッターで山本が妊娠4か月であると明らかにし、6か月以上という一部報道を否定している。“最強ベビー”の出産予定は夏ごろ。離婚成立が昨年10月上旬でかつ子供が今年の8月上旬以前に生まれれば、この“300日ルール”に抵触する可能性がある。

 そうなると、日本の法律に従えば、子供の父親はダルビッシュではなく永島ということに…。ダルビッシュが我が子とするには調停を申し立て、永島が「私の子供ではない」と親子関係の不存在確認を行い、裁判所に認めてもらう必要がある。

 離婚や夫婦問題に詳しい「アディーレ法律事務所」の篠田恵里香弁護士は「今回は生まれてくる子供の父親がダルビッシュさんと分かっているわけですから、大きなトラブルにはならないと思います。前夫との親子関係の不存在確認を行いその後、子供を認知し、山本さんと再婚という運びになるでしょう。調停申立て後、だいたい1か月、長くても3か月以内にクリアになるはずです」と話す。

 突然申し立てられた場合、前夫が反発し、調停に協力しないケースもあるという。だが「それだと戸籍上は前夫の子供のままで、前夫には養育費や子供に何かあった時の責任が生じます。そこにメリットは感じられないので、多くの場合は調停に協力することが多いです」。

 前夫が今回の件で「精神的苦痛を受けた」と主張し、慰謝料を請求することも考えられるが…。

「2人の離婚条件にもよりますが、離婚が成立した時点で慰謝料等が精算済みということであれば、新たに請求しても通らないでしょう」

 ただし、週刊誌等で騒動が大々的に報じられ、前夫にも影響が及ぶことになれば「当事者同士の話し合いで、ダルビッシュさん側から前夫に“迷惑料”という形で金銭が支払われることはあるかもしれません」という。

 山本が子供を米国内で出産すれば、出生地主義をとる米国の国籍も取得できる。米国の法律上、父親が誰なのかという問題は日本の民法の枠外だろう。

 どうやら、大きな問題ではなさそう。子供のことを最優先に考え、2人が最善の策をとるのは明白。そうすれば、法律上も堂々とダルビッシュと山本の「スーパー・ベビー」になる。

 ちなみに民法第733条は、女性についてのみ離婚後6か月経過しなければ再婚できないと定めている。これが人権問題とされ、最高裁が憲法判断を示す見通しだ。