薬物規定違反により米大リーグ機構から昨シーズン全試合の出場停止処分を受けたヤンキースのアレックス・ロドリゲス内野手(39)が17日、ファンに対して直筆による謝罪メッセージを発表した。2枚の紙に書かれた文書で、大リーグ公式サイトなどに公開した。

 出場停止処分をめぐって大リーグ機構の禁止薬物に関する調査を妨害したり、処分を科された後に選手会を相手に訴訟を起こすなどしたロドリゲスだが、最終的には処分を受け入れた。「処分を受けるに至った過ちは全て私に責任がある。自分の行動が必要以上に状況を悪化させたことを後悔している。MLB、ヤンキース、スタインブレナー一族、選手会、およびファンの皆様に対して、私は申し訳ないとしか言えない」などと謝罪した。

 ロドリゲスは10日にニューヨークのヤンキースタジアムで球団幹部に謝罪。球団側はロドリゲスに本拠地で謝罪会見を行うオファーを出したが、ロドリゲスは文書による謝罪メッセージを発表するにとどまった。

 1年間の出場停止処分が終わったロドリゲスはフロリダ州タンパで26日にキャンプインする。

 一方、ロドリゲスらに違法に禁止薬物を提供していたフロリダ州マイアミの美容クリニック元経営者アンソニー・ボッシュ被告は17日、禁錮4年の判決を受けたと米メディアが伝えた。

 以下、ロドリゲスの謝罪メッセージ全訳

「ファンの皆様へ

 私が2014年のシーズンに出場停止処分を受けるに至った過ちは、全て自分に責任があります。私の行動が必要以上に状況を悪化させたことを後悔しています。MLB、ヤンキース、スタインブレナー一家、選手会、そしてあなた方ファンの皆様に対して“申し訳ない”としか言うことができません。

 私は、あなたたちの多くが私の謝罪や私が言ったことを信じてくれていないという事実を受け入れます。それも自分のせいであることを理解しています。この謝罪のために球団側は私にヤンキースタジアムの使用を勧めるという深い愛情を見せてくれました。しかし、自分が次にヤンキースタジアムに入るのは、ピンストライプを着て自分の仕事をする時だと決めました。

 私はPED使用のためにリーグの歴史の中で最も長い出場停止処分を終えました。コミッショナーは問題が終了したと言いました。選手会も同様です。ヤンキースは次のステップは野球をすることだと言ってくれました。

 私は後れを取った一連のことを乗り越え、前と同じように野球をする準備ができています。

 野球は、私が10代だったころから唯一大きな情熱を注いできたものです。春のキャンプではベストプレーヤーでかつチームメートであるよう全力を尽くし、レギュラーになって、チームの勝利に貢献します。

敬具
アレックス」