米スポーツ専門局ESPN(電子版)は29日(日本時間30日)にエンゼルス・大谷翔平投手(27)について、「野球の可能性を広げた大谷翔平」と題し、「(成績などの)データではなく、記憶と逸話の中に最も深く刻まれることになる」と称賛し、チーム関係者らの証言を交えた特集記事を掲載した。

 100マイル(約161キロ)以上の球を投げ、シーズン150以上の三振を奪う投手でありながら、45本塁打を放つほどの強打者でもある大谷のすごさをデータやベーブ・ルースと比較したりするのではなく、大谷の日常を通じて紹介している。

 今季の大谷は二刀流で野球ファンのみならず全米に衝撃を与えたが、仲のいいチームメートのフレッチャーは「これ(今季の二刀流での活躍)が彼の本当の姿だとずっと思っていた。時間はかかったが、(中略)これが彼の可能性であることはわかっていた」と確信していたという。

 ワイズ投手コーチは「(大谷が)階段を下りるときに足首をひねっていないかなどを確認するのは私の役目で、私はただ見ているだけ」と教えていないことを明かすと同時に「翔平の1日1分1秒の過ごし方にはハッキリした規律がある」と証言している。

 室内ケージやウエートルームではハードワークが日課。元チームメートのトニー・ワトソン(現ジャイアンツ)は、「大谷は他の人間を怠け者だと思っているに違いない」と語った。

 右腕コブは「私はシーズン中、ゴルフを封印しています。なぜなら、私にはゴルフのスイングと投球の両方を心配する精神的なエネルギーがないからです」と二刀流のすごさをジョークを交えて語った。

 大谷の“意外な顔”を明かしたのはリード打撃コーチだ。大谷は室内ケージの中でラップミュージックをよく聴いていて、「彼が聴くとは思えない」歌詞を英語で歌って、チームメートを驚かせることがあるという。

 記事は最後に「大谷はこれまでにない大偉業を成し遂げた」などと賛辞を贈った。