「NO」と言えない松井氏 指導者として考えると…

2015年02月07日 16時00分

中畑監督(左)のパフォーマンスにイヤイヤと手を振る松井氏だったが・・・

 果たしてゴジラは大丈夫なのか。ヤンキースや巨人で活躍した松井秀喜氏(40)が6日、前日に続いてDeNAの宜野湾キャンプを視察した。この日は一軍が休日のため二軍練習をチェックしたが、最大のハイライトは当初拒否していたフリー打撃実演プランを中畑清監督(61)に強引な形で了承させられてしまったこと。ここ最近、特に目立っている「NOと言い切れない姿勢」は指導者を目指す上で足かせになりかねない。

 

 ゴジラとキヨシの対決が突如として実現した。

 

 二軍メンバーの特打が終了した直後、バットを手にしてケージに入った中畑監督が「(打球が)ワンバウンドでフェンスに当たったら明日、ゴジ(松井氏)がフリー(打撃)を披露します」と宣言。グラブをはめてマウンドに立った松井氏は苦笑いを浮かべつつも、スンナリと勝負に応じた。

 

 12スイングした結果は“規定”に届かないまま終了。これで松井氏のフリー打撃実演プランはなくなったかと思われたが、中畑監督は開き直って「やったということが大きいんだ! これで明日実現しますから!」と勝手にゴーサイン。さらにスタンドのファンに向かって「ランチタイムでゴジが打つんで皆さん、来てくださいね! もう宣言しちゃったもんね~。決定!」とぶち上げられてしまったから、松井氏はすっかり拒否できなくなってしまった。

 

 松井氏のフリー打撃実演は、確かに盛り上がるだろう。しかし「ちょっと待て」だ。このフリー打撃の件といい、そもそも今回のDeNAキャンプ視察に至った経緯といい、松井氏は中畑監督からの打診に対し、何度も「NO」と口にした。それでも執拗なアタックを受けるうちに、結局は首を横に振ることができなくなってしまった。

 

 松井氏の「人のよさ」は最大の長所である一方、優柔不断なところは最近、非常に多く見られる気がかりな点だ。古巣・巨人から再三にわたってラブコールを受けてもYESかNOかをハッキリと言わず、玉虫色のコメントばかり繰り返しているところも、それを示している。

 

 監督、コーチの立場になっても今のように相手のペースにのまれてしまうとなれば大きな問題だ。選手、フロント、ファン、マスコミそれぞれの言い分に振り回されていては、自分のやりたい野球を推し進めていくことは難しいだろう。

 

 松井氏にとって今回のDeNAキャンプ視察は、指導者の先輩として中畑監督の「強引さ」を体感できたという意味でも実り多き勉強の場になったかもしれない。