ヤンキースや巨人などで活躍した松井秀喜氏(40)が3日、古巣・巨人の宮崎キャンプを訪問した。昨年は同キャンプで臨時コーチを務めたが、4日まで滞在予定の今回の訪問目的はあくまでもOBとしての視察で、表向きには指導をするつもりはないという。だが、その裏では過去に例を見ない「超能力指導」を試みていたことが明らかに。松井氏はどこまで本気なのか、それとも…。

 ゴジラのキャンプ視察初日は目立った動きがほとんどなかった。この日は早朝の便で関係者とともに宮崎入りすると、空港からスーツ姿のまま古巣のキャンプ地・宮崎県総合運動公園へ直行。スタッフジャンパーを羽織ってからサンマリンスタジアムでナインの前であいさつを行い、その後はチーム練習に目を配りながら時折スタッフや球団関係者らと談笑するなどして旧交を温めた。

 報道陣がちょっぴりざわついたのはドラフト1位ルーキーの岡本(智弁学園)、昨年の春季キャンプでマンツーマン指導を行ったプロ7年目の大田にそれぞれ声をかけ、エールを送ったシーン。それでも、やはり「直接指導」という場面は終始見られず、1人のOBとして最後まで視察に徹していた。

「今年は基本的に動かず、打撃指導とかそういうこともしないつもりのようです。臨時コーチを務めた去年のように自分が目立ち過ぎてしまうと選手が陰に隠れてしまうから、それを避けたいのでしょう」(球団関係者)

 ところが実際、この日の松井氏は人知れず陰で巨人ナインを“指導”していたという。一体どういうことなのか。

 松井氏は今回のキャンプ視察直前に「気になる選手がいたらジッと凝視したい。そうすれば、なるべく目立たないように目で指導ができる。こっちから(気になる選手に)アイ・コンタクトを送って“何か”を感じ取ってもらえればいい」と大マジメに語っており、巨人ナインに鋭い視線とともに「念波」を送ったという。

 相手に目で“何か”を訴え、己が持ち合わせている極意をひそかに伝授する――。まさに「超能力指導」と呼ぶべき斬新な手法を、今キャンプで試してみたわけだ。

 実は松井氏、少年時代に何度も金縛りに遭ったことから霊感が強くなり、超能力に強い関心を持っていた。巨人時代にはファンからプレゼントされた人形の「声」が聞こえたこともあった。とりわけテレパシーに関しては「○○の考えていることはお見通しなんだよ!」と先手を打って危機を回避することもしばしば。言葉の壁のあるメジャー生活でコミュニケーションを取り続けたことも、その能力を高める一助になったという。

 そしてこの日が「超能力指揮官」としての第一歩というわけか。とはいえ、松井氏が送った「念波」を、誰も受け取ることができなければ意味はないが…。