パイレーツ・筒香嘉智外野手(29)は6日(日本時間7日)に本拠地ピッツバーグでのタイガース戦に「4番・一塁」で出場し、7回に駄目押しの2点適時打を放つなど4打数2安打2打点だった。チームは6―3で逆転勝ちし、連敗を6で止めた。

 筒香が勝負を決めたのは4―3と逆転した直後の7回二死二、三塁だった。3番手の右腕ファンクハウザーがカウント1―1から投じた95マイル(約153キロ)の内角高めの直球をフルスイング。打球速度102・7マイル(約165キロ)の痛烈なライナーを右前に運び、二者が生還。リードを3点に広げる駄目押し打となった。マルチ安打は今季3度目でパイレーツ移籍後は8月21日(同22日)のカージナルス戦以来2度目。単打2本では初だ。

 2点を先制した初回一死無走者で先発左腕スカバルがカウント2―2から投じた5球目、95マイルの直球を打ち返すと、打球はワンバウンドで投手の右手首に当たって方向が変わり、これが功を奏して二塁内野安打となって出塁した。これが移籍後2本目の単打だった。

 3回二死無走者は97マイル(約156キロ)の高めのストレートに手が出ず見逃し三振。6回先頭はファンクハウザーの初球、94マイル(約151キロ)の内角直球にタイミングが合わず、三邪飛に倒れた。

 この日は守備でも魅せた。2―3と逆転を許し、7回無死一塁で、1番バドゥのゴロをショートバウンドで捕球すると、一塁ベースを踏んで二塁へ送球。遊撃手ニューマンが一走にタッチし、併殺が完成。テレビの実況アナウンサーは「お見事、ヨシ。エクセレントプレーだ」と褒めた。

 この日、3安打2打点2得点の活躍をみせたヘイズは試合後、筒香を絶賛した。「今日は彼にとって、単打を打った初めての日じゃないかな? いつも打っているのは二塁打か本塁打ばかり。彼は素晴らしい人物で、毎日一生懸命で、(チームの)みんなが彼を好きなんだ」

 前日まで移籍12安打中11本が長打(本塁打7、三塁打1、二塁打3)のインパクトが強すぎるのか、実際には移籍後2、3本目の単打だった。ナインに愛される筒香。存在感を増している。