ヤンキース、巨人などで活躍した松井秀喜氏(40)が13日、東京都内で「バイク王」を展開する株式会社バイク王&カンパニーの新プロジェクトおよびテレビCMの記者発表会見に出席した。

 16日から放映開始の新テレビCMでキャラクターを務める同氏は「今までは選手だったのでバイクは縁がなかったが、男の憧れだと思う。まずは免許を取らなければいけないが、機会があったら乗ってみたい。(自宅のあるニューヨークの)ハドソン川沿いを走ってみたい」と自動二輪免許の取得にも強い意欲を見せた。

 報道陣の一部から「またまた…」「リップサービスでしょ」「本当に免許取る気なんてないだろう」との声も聞こえたが、そうでもない。松井氏は以前からバイクに興味を持っており、本紙に「モーターサイクル愛」を熱く語ったことがあったのだ。

 あれはヤンキース移籍1年目の2003年3月、フロリダ州タンパで行われていた春季キャンプで、当時チームメートのデビッド・ウェルズ(07年で引退)の話題になった時のこと。ウェルズがライダーで、しかも無類のハーレー・ダビッドソン愛好家であることを知ると「カッコいい。オレも乗ってみたいんだ。デカいバイクにまたがって、風を切りながら走ってみたいんだよ。ツーリングにも行ってみたいね。気持ちいいだろうなあ…」。だが、そこはもちろん“不良”になりきれない松井氏のこと、現役選手としては「万が一」のリスクを憂慮し、自動二輪免許の取得は断念せざるを得なかった。

 しかし今は、現役引退したことで状況は一変。選手生命に気を配る必要もなくなった。しかも松井氏が拠点を置く米国ならば、400CC以上の大排気量バイクにも乗れる大型自動二輪免許の取得(米国は大型・中型などの限定がない)も、難易度の高い日本と比べて容易だ。米国で生活していて、ヒマもたくさんある今こそが、バイクに乗る「絶好機」というわけなのだ。

 ヘルメット&ゴーグル、そして革ジャンでバッチリ決めた松井氏が、愛車ハーレーとともにハドソン川沿いを爆走する日も近いかもしれない。