大リーグは16日(日本時間17日)、各地で後半戦がスタートし、エンゼルスの大谷翔平投手(27)は本拠地でのマリナーズ戦に「2番・DH」で先発出場。5打数1安打、2打点だった。

 チームは5―6で敗れたが、9回二死から1点差に迫る執念の2点適時打を放ち、存在感をまざまざと見せつけた。

 相手先発は10日(同11日)の対戦で3打数無安打に抑えられ、8勝目を献上した右腕フレクセン。初回走者なしの第1打席は左飛、3回一死二塁の第2打席も右飛を打ち上げ、6回先頭では外に逃げるチェンジアップに空振り三振を喫した。

 8回無死二塁の場面で迎えた第4打席も2番手左腕ミシェビッチの154㌔直球にバットが空を切って三振。4点ビハインドで9回を迎え、大谷の5打席目はないかと思われた。

 ところがマリナーズ内野陣の守備の乱れなどからエンゼルスは1点を返し、大谷は二死二、三塁という一発が出れば同点の場面で打席に立ち、3番手右腕グレーブマンのスライダーを中前へはじき返した。

 1点差に迫る2点適時打。本拠地は熱狂の渦に包まれたが、エンゼルスの反撃はここまでだった。

 一方、ア・リーグ本塁打争いのライバル、ブルージェイズのゲレロはこの日のレンジャーズ戦で29号ソロ、30号3ランを放ち、9日(同10日)のマリナーズ戦で33号を放って以降、4試合アーチなしの大谷との差は3まで縮められた。

 それでも4タコという最悪のスタートから一転して、土壇場で貴重な一打を放ち本拠地を沸かせた大谷はやはり、ただ者ではない。