エンゼルスの大谷翔平投手(26)は29日(日本時間30日)に敵地ニューヨークでのヤンキース戦に「2番・DH」で出場し、3回にメジャー単独トップに立つ3試合連続の27号、5回に2打席連発の28号2ランを放ち、5打数2安打3打点だった。打率2割7分8厘。チームは5―11で大敗し、連勝は2で止まった。

 静まり返ったヤンキー・スタジアム。ファンの視線は大谷に向けられていた。3―10の5回無死一塁。相手先発の右腕タイヨンがカウント1―2から投げた5球目の内角高め、94・7マイル(約152キロ)の直球を強烈に叩いた。112マイル(約180キロ)の弾丸ライナーは右翼席に突き刺さった。どよめきの中、大谷は平然とダイヤモンドを1周した。356フィート(約109メートル)は今季最短飛距離だがヤンキースファンにとてつもない衝撃を与えた。旧ヤンキー・スタジアムが「ルースが建てた家」と呼ばれたことに引っ掛け、二刀流の活躍をMLB公式サイトはトップで「ショウヘイが建てた家」と速報した。

 大谷のバットが最初に閃光を走らせたのは2―5の3回一死無走者だった。カウント3―1からの外角低めのチェンジアップをバットの先で拾ってフルスイング。109・6マイル(約176キロ)の弾丸ライナーは右翼席に飛び込んだ。3戦連発の27号は395フィート(約120メートル)の完璧な当たり。この時点でゲレロを抜いてメジャー単独トップに立った。

 5―11の7回一死無走者は2番手の左腕コルテスと対戦。カウント2―2からの5球目、外角のカーブを豪快にすくい上げた。打球は高々と上がり、悲鳴とどよめきが交錯する中、中堅フェンス前のアンツーカーで中堅手ガードナーが捕球した。388フィート(約118メートル)の大飛球にコルテスは笑みをこぼしてホッとしていた。初回一死無走者は平凡な右飛だった。9回二死一塁は3番手の右腕アブレイユの直球を強打するも一ゴロだった。

 30日(同7月1日)はメジャー4年目で初めてヤンキー・スタジアムのマウンドに上がる。