鉄壁リリーフは完全に定着した。レッドソックスの澤村拓一投手(33)が28日(日本時間29日)、本拠地ロイヤルズ戦で救援登板。1回1/3を1安打無失点1奪三振に抑え、無傷の今季4勝目を飾った。防御率を2・56とした右腕に現地からは惜しみない賛辞が送られている。

 同点で迎えた6回二死一塁の場面。ここまで5失点と苦しい投球の先発リチャーズから2番手で澤村がマウンドを引き継いだ。対峙した1番・メリフィールドをインコースへの96マイル(約154キロ)速球で三ゴロ。わずか1球で嫌な流れを断ち切り、フェンウェイパークのスタンドから嵐のような歓声を一身に浴びた。

 これで流れを引き戻したチームは直後、レンフローの左翼への11号ソロで勝ち越しに成功する。澤村は7回もイニングまたぎで続投し、先頭の2番ソレアに右前打を浴びたものの、続く3番サンタナはビデオ判定の末に二ゴロ併殺打となり、あっという間に二死。最後は4番ペレスをワンバウンドのスライダーで空振り三振に討ち取り、自らのグラブをポンポンと小刻みに叩いた。相手の中軸を結果的に3人で抑えた右腕に地元ファンも再び拍手喝采だ。

 その後もレッドソックスのブルペンは澤村からテーラー、守護神バーンズのリレーで1点リードを死守。6―5で逆転勝利し、ア・リーグ東地区首位の座をキープする好調のチームは連勝を「4」に伸ばした。

 米スポーツ専門局「ESPN」もチームの逆転勝ちを呼び込んだ澤村ら3人のリリーフ陣の好投を絶賛。「ソックスのブルペンは驚くほど好調だ。この日投げた澤村、テイラー、バーンズは言うに及ばずオッタビーノ、ウィットロック、ヘルナンデスも控えている。近年のボストンで最も安定したリリーフを彼らが見せている」などと寸評している。

 好調なチーム、そしてブルペンとともに澤村の評価もうなぎ上りの様子だ。