エンゼルスの大谷翔平投手(26)は28日(日本時間29日)に敵地ニューヨークでのヤンキース戦に「2番・DH」で出場し、初回に2試合連続本塁打となるメジャートップタイの26号を右中間席に放ち、5打数1安打1打点、2三振。打率は2割7分6厘。チームは5―3で勝った。

 ニューヨークで「SHO TIME」の幕が上がったのは初回だった。一死無走者で相手先発は3年目の右腕キング。シンカー、カットボール、チェンジアップをじっくり見極めた。フルカウントからの6球目、内角ヒザ元の80・3マイル(約129キロ)のチェンジアップを豪快にすくい上げた。

 角度25度で打ち出された弾丸ライナーは本塁打では自己最速の117・2マイル(約188・6キロ)。右翼手ジャッジは全く動けず。右中間最深部にあっという間に飛び込んだ。ヤンキー・スタジアムでプレーするのは2018年5月の3連戦以来。当時は3試合で9打数無安打で5三振を喫した。記念すべき初安打が飛距離416フィート(約127メートル)の驚弾。ファンは静まり返るしかなかった。

 これで26号はブルージェイズ・ゲレロに並んでメジャートップタイ。2試合連発は今季5度目。月間11発は前日更新した自己最多をあっさり塗り替えた。さらにゲレロの6月10本塁打を上回った。自身初となる6月のア・リーグ月間MVP(打者部門)に輝く可能性も出てきた。

 2―2の3回一死無走者は3ボールからの4球目、ほぼ真ん中の94・4マイル(約152キロ)の速球を豪快に逆方向に打ち上げた。夜空に高々と上がった打球に観客席から大きな悲鳴が上がったが中堅手ガードナーが左中間のアンツーカー手前で捕球。376フィート(約115メートル)の大飛球だった。5回先頭はカウント1―2から外角高めの95・6マイル(約154キロ)の直球に空振り三振。

 3番手のグリーンと対戦した4―2の6回二死二塁はカウント1―2からの外角低めの95・6マイルを見逃し三振だった。5―3の9回先頭は4番手の左腕コルテスにフルカウントから外角高めのカーブを打たされて二ゴロだった。

 29日(同30日)は打者で出場し、30日(同7月1日)は先発マウンドに上がり、リアル二刀流が期待される。4連戦最後の1日(同2日)は打者で出場。ヤンキースファンは大谷の衝撃に耐えられるか。