パドレスのダルビッシュ有投手(34)は27日(日本時間28日)に本拠地サンディエゴでのダイヤモンドバックス戦に先発登板し、6回を6安打1失点、7三振1四球と今季10度目のクオリティースタート(6回以上を投げ、自責点3以下)をマークするも勝敗は付かなかった。

 前回登板で11奪三振でメジャー史上最速で1500奪三振を達成した勢いそのままに、三者連続三振の完璧な立ち上がりだった。

 先頭バンメーターをカウント1―2から5球目、内角低めカットボールで通算1501個目の三振を空振りで奪った。2番スミスはカウント1―2球からの4球目の外角低め96マイル(約154キロ)の直球で見逃し三振、3番カブレラは2球で追い込んで3球勝負。高めから落ちるスプリットで見逃し三振に仕留めた。

 2点をもらった2回は二死後にレディックに右二塁打されたが、バーショを2ストライクからの3球目、97マイル(約156キロ)の直球で空振り三振。3回は投前バントを素早く処理して投ゴロの後、スライダーで二者連続の見逃し三振を奪った。

 ところが4回は先頭スミスを右翼線のエンタイトル二塁打で出塁させると、一死後に二塁内野安打で一、三塁。ここでウォーカーに対してカウント2―2からの7球目が暴投となり、三塁走者が生還。ウォーカーが遊撃内野安打で再び一、三塁とされるが、レディックを遊ゴロ併殺に打ち取り最少失点で切り抜けた。

 5回は二塁打と四球で二死一、二塁とするが、スミスを中飛に打ち取り無失点。6回は先頭カブレラに三塁前にバント安打を決められるも後続を中飛、中飛、左飛で片付けた。この回を投げ終えたところで交代。救援陣に8勝目を託した。

 ところが、2番手の左腕ヒルが誤算。先頭から連続安打と四球で無死満塁の大ピンチを迎える。ここで代打エスコバルに初球のシンカーで遊ゴロを打たせたが、遊撃手タティスが二塁へ悪送球。2―3と逆転を許し、ダルビッシュの白星は消えた。続くカブレラの右翼犠飛で、2―4とリードを広げられた。

 チームは7回に5―4と逆転。あと1回投げていれば…、5回に粘られて25球費やしたのが響いた格好だ。ただ、直球と変化球の制球力とキレは抜群。次の登板に期待だ。