パドレスのダルビッシュ有投手(34)は21日(日本時間22日)に本拠地サンディエゴで行われたドジャース戦に先発し、6回を2安打1失点で7勝目(2敗)をマーク。7者連続を含む11三振を奪いメジャー史上最速での1500奪三振を達成した。

 記録達成は6回。先頭の代打ソーザを2球で追い込み、5球目の高めのカットボールで見逃し三振に仕留めた。本拠地ペトコ・パークの大型スクリーンで快挙が知らされると、ファンは大歓声。ダルビッシュはマウンド上で淡々としたものだった。

 登板197試合目での達成は、歴代2位の通算4875三振で米野球殿堂入りしたランディ・ジョンソンの206試合を9試合上回った。また、投球回でも1216回1/3での達成はナショナルズのストラスバーグの1272回1/3を大幅に更新。ダルビッシュは「メジャーの歴史でも一番速かったということで、すごく誇りに思う」と胸を張った。

 この日から粘着物質の不正使用の取り締まりが強化され、ダルビッシュも1回と4回の終了後に2人の審判員から帽子とグラブをチェックされた。MLBの方針を受けて粘着物質の使用を控えているためか、ほぼ全ての投手が球の回転数を減少させている。22日(同23日)のUSAトゥデー紙(電子版)によると、ダルビッシュも自身の今季平均よりスライダーで毎分248回転。シンカーで同217回転、カッターで同170回転、直球で同116回転の下落が見られたという。それでも圧巻の投球に「審判のチェックがあった中、ダルビッシュは今季最高のパフォーマンス。回転数が落ちても、ドジャース打線を牛耳った」と絶賛した。

 地元紙サンディエゴ・ユニオン・トリビューン(電子版)も「スピンがダウンしてもドジャースを圧倒」と褒めた。8月16日で35歳になるが、まだまだ進化を続けそうだ。