二刀流でフル回転しているエンゼルスの大谷翔平投手(26)のMVP獲得を期待する声が高まっている。そんな中、CBSスポーツ(電子版)は27日(日本時間28日)に「大谷MVP獲得なるか。それは6つの要素次第」というタイトルの特集記事を掲載。投手としてよりも打者として期待されており、打席でのパフォーマンスがカギを握るとした。

 1番目に挙げたのは「打席ではボールをクラッシュし続ける必要がある」だ。大谷は26日(同27日)現在で四球が13と少なく、打率(2割7分)、出塁率(3割3分)も高くないため、MVPを狙うためには、本塁打数で上位に名を連ねる必要があるとした。

 2番目は「100イニング以上の登板が必要」。今のペースなら、今季は22か23試合に先発し、115イニング程度を投げることになりそう。100イニング超は、投票権を持つ一部の記者に象徴的な価値をもたらすと予想した。

 3番目が「疲労とケガの防止」。これは大谷にとって最大のファクターかもしれない。大谷が何事もなくレギュラーシーズン終了まで二刀流を続けることができるかどうかは誰にもわからない。

「エンゼルスのチーム成績を無視してもらう必要がある」が4番目。開幕10試合終了時点では7勝3敗で地区首位だったが、26日(同27日)時点では22勝27敗の地区4位に低迷している。

 5番目は「他のMVP候補が出てこないことを祈る」だ。トラウトは離脱期間が長引けば対象外になる。現時点での候補者として、ブルージェイズのゲレロ、レッドソックスのボガーツ、ツインズのバクストンらの名前を挙げるも、ア・リーグには明らかな有力候補が不在で、大谷にとって有利な状況であると指摘した。

 最後は「野球界の話題になり続ける必要がある」。100マイル(約161キロ)超の投球と打球で周囲を驚かせている大谷は野球に興味のなかった層からも注目されている。さらに、1903年以来となる先発投手として2番を務め、16年以来の先発登板した翌日に先頭打者で出場など埋もれていた歴史を掘り起こした。マドン監督はナ・リーグ球団の本拠地で行われるDH制のない交流戦で大谷を外野手で先発させる可能性を示唆している。メジャーの枠をも破る大谷の活躍に期待だ。