エンゼルスの大谷翔平投手(26)に対して今季のア・リーグMVPへの期待が早くも沸騰している。米大リーグ機構(MLB)公式サイトは19日(日本時間20日)にトップページで大谷を大特集した。「大谷がいい意味で野球を壊している」「プロのアスリートまでもが大谷に畏敬の念を抱いている」「大谷の驚くべきスタッツ」などが並んでいる。

 その一つが大谷のMVP獲得についてだ。「大谷のMVPに議論の余地はほとんどない」との見出しを付け、過去にDHのみの打者のMVP受賞がない中で投手兼DHの大谷にどれだけ可能性があるかを細かく分析した。

「大谷のすごさは1913年以来の2番・投手で出場したことや、1916年以来の先発登板翌日に先頭打者だけではない。大谷はカージナルスのアレナド(10本塁打、30打点)よりもいい打撃をしながら、同時にインディアンスのビーバーと同じ三振率(13・88=大谷は14・03)を記録し、誰よりも長打率(6割3分2厘)が高い。しかもそれを全て同時に行っている」(成績は18日=同19日時点)と投打の二刀流を高評価するとこう続けた。

「ブルージェイズのゲレーロよりも長打(19本=大谷は26本)を放ち、ゲレーロは一塁守備に長けているかもしれないが、99㍄(約159㌔)の熱い球を強打者に投げてはいない。そんなことができるのは大谷だけだ」

 その上で記録と歴史的偉業は、数字的にも投票者の心理にプラスに働くとして「大谷にMVPの可能性はあるか? 間違いなく、答えは『イエス』。数字に彼のすごさは表しきれていないが、それでもア・リーグの『最も価値のある選手』だと説得するには十分なほどには伝えている」と断言した。

 記事の最後を「まだ考えるのは早いなんてことはない。2018年から待ち続けた大谷なんだ。1秒だって見逃せないさ」と結んだ。

 大谷は18日時点で投手としては1勝0敗、防御率2・10、25回2/3で40奪三振。打者では打率2割7分1厘ながらメジャートップの14本塁打、リーグ2位の33打点。ケガせずに今季を完走したら、投打でとんでもない数字を残してくれそうだ。楽しみしかない。