ヤンキースの黒田博樹投手(39)が先発した14日(日本時間15日)のオリオールズ戦で金字塔を打ち立てた。3回先頭打者を打ち取った時点で日米通算3000投球回を達成したのだ。7回1失点と好投したが、チームは2―3で逆転サヨナラ負け、白星で飾ることはできなかった。3000投球回は日米通算では野茂英雄氏に次いで2人目、大卒での達成は史上3人目の快挙だ。日本プロ野球でも27人しか達成していない。

 この日の黒田はスライダーのキレは悪かったが、スプリットが効果的だった。2回に1点を先制してもらうとリズムに乗って5回まで無失点。6回に1―1の同点とされるが、続く7回を三者凡退に抑えてマウンドを降りた。右腕は「調子自体はあまり良くなかったが、スプリットの中でも緩急をつけながら、打者の目先を変えられたと思う」と振り返った。

 3000投球回に関しては「日々の積み重ねでやっとここまで来れたかなという感じ。いろいろ考えると、体のあちこちに痛みが出てきそうなイニングだし、大学卒業して入ってこんなたくさんイニングを投げられると思ってなかったし、プロ入って今年18年目でここまで来れたのは、本当に周りの人に感謝しないといけないと思っている」と語った。痛い敗戦でチームのプレーオフ進出は遠のきつつあるが、黒田は最後まで諦めない。