黒田「全30球団勝利」の快挙は来季にあおずけ

2014年08月29日 11時00分

【ミシガン州デトロイト28日(日本時間29日)発】ヤンキースの黒田博樹投手(39)はタイガース戦に先発し7回2失点と好投したものの勝敗は付かず、日本人投手初でメジャー14人目となる全30球団からの勝利は来季に持ち越しとなった。また、日本人投手初の5年連続2桁勝利もお預けになった。

 前回、5日(同6日)の対戦は7回を6安打3失点。今回は「目先を変えた投球で」と武器のシンカーを見せ球にスライダーとスプリットで勝負した。

 初回、先頭のデービスに中前打されたものの、無失点で切り抜けた。しかし、2回一死後に連打と犠飛で先制点を許した。3回と4回は三者凡退。味方打線が3回に1点を挙げ、4回に1点を追加。2―1と逆転してくれた。ここまで50球と快調なペースだった。

 だが、5回は先頭打者にこの日初の四球を与えると、次打者の初球が暴投となり無死二塁のピンチを招く。空振り三振と遊ゴロで二死三塁としたものの、デービスに右前適時打を喫し、2―2の同点とされた。6回と7回はともに三者凡退。味方の援護を待ったがかなわず、7回で降板となった。

「結果的に2点目の取られ方がもったいなかったし、大きかった。(シンカーが)狙ったところから少し甘くなって打たれてしまった。極力ストライク先行で打たせて取ろうという気持ちでいた」と振り返った。

 タ軍戦の登板は今回で通算5度目。過去4度はいずれもクオリティースタート(QS=6回以上を投げ、自責点3以下)をマークしながら0勝1敗だった。今回も同様の結果だった。

 全30球団からの勝利については「記録に関してはわかっていたが、ただ一個人として記録のために野球をやってるわけじゃないんで」と冷静だ。それよりも「マウンドに上がった以上はその試合に勝てるようにしないといけない。その意味で勝てなかったのは残念だった」とチームのサヨナラ負けを悔やんでいた。

 5年連続の2桁勝利もお預けとなったが、この日で規定投球回数の162回をクリアした。「ある程度投げていれば到達するところ。最低限ここのチームと契約した以上はしないといけないという責任は感じていた」と話した。また、QSは今季17度目。田中を抜いてチームトップとなり、安定感は抜群だ。

 円熟味を増す右腕。2つの記録は逃したものの、輝きは変わらない。