驚異の回復力!田中の「9月復帰」見えてきた

2014年08月09日 06時10分

【ニューヨーク7日(日本時間8日)発】右肘靱帯の部分断裂で故障者リスト入りしているヤンキースの田中将大投手(25)が驚異の回復力を見せている。4日(同5日)にキャッチボールを再開した田中のリハビリが早くも「第2段階」に突入。当初の約18メートルから、この日は約27メートルに広がったのだ。また、11日(同12日)からのチームの遠征に同行することも決定。リハビリを始めたばかりの選手が遠征に同行するのは極めて異例。9月上旬と見込まれる復帰に向けて順調ということだ。

 4日から再開された田中のキャッチボールは、球団が球数と距離を厳密に管理している。マウンドから本塁までとほぼ同じ約18メートルの間隔に2つのパイロンを設置。短い距離での肩慣らしから始まり、目印を越えての投球は許可なく行うことはできない。

 そんな中、この日午前、タイガース戦前のヤンキー・スタジアムの外野に3つ目のパイロンが出現した。その距離は塁間とほぼ同じ約27メートル。リハビリが次のステップに進んだ合図だ。そこに、グラブをつけた田中が登場。ヤ軍・ロスチャイルド投手コーチを相手に2日ぶりのキャッチボールを行った。田中が報道陣の前でキャッチボールを披露するのは故障後初だ。

 軽いウオーミングアップからまずは約18メートルで25球。その後は徐々に距離を広げると、約27メートルで25球を投じた。

 田中に右肘を気にする様子は一切ない。一方で体重移動やリリースポイントまでの右腕の動きを何度も確認。離脱直後に「ストレスがかかりすぎないように効率のいいフォームで投げられるように改良していかないといけないと思います」と宣言していた通り、投球フォームの改良に早くも取り掛かっているようだ。

 球団から提示された復帰までのリハビリメニューは全7段階。残りは「約37メートルの距離でのキャッチボール」「平地での投球練習」「ブルペン投球」「フリー打撃登板」「マイナーで3試合程度の実戦投球」となっている。田中は投球再開から実働3日目にして「第2段階」に進んだが、これは驚異的な早さと言っていい。このペースで進めば、今月下旬にはマイナー戦に登板できそうだ。9月復帰を想定している球団にとっては喜ばしいことだろう。

 11日からチームはオリオールズ(ボルティモア)―レイズ(セントピーターズバーグ)と1週間の遠征に出る。通常、リハビリを開始したばかりの選手は本拠地に残留かキャンプ施設に移動して調整するもの。しかし、ジラルディ監督は試合前会見で「(田中は)ボルティモアに行く」と発表した。田中はプレーオフ進出には欠かせない存在だけに、リハビリが実戦段階に進むまでジラルディ監督は自身の目で毎日確認していきたいようだ。

 マウンドでピンチを迎えると一気にギアを上げる田中。早期復帰は大歓迎だが、ここは焦らずにゆっくり段階を上げてほしい。チームをプレーオフに導き、最後はワールドシリーズのマウンドで躍動するために。