田中 本拠地で初めてのファンサービス

2014年08月08日 07時00分

【ニューヨーク6日(日本時間7日)発】右肘靱帯の部分断裂で故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの田中将大投手(25)がタイガース戦の試合前にヤンキー・スタジアムで練習した。キャッチボールは行わず、短距離ダッシュとウエートトレーニングで汗を流した。球団のファンサービス企画にも笑顔で参加するなど患部に問題はなさそう。しかし、ニューヨークの地元メディアは順調に回復しているのか冷めた目で見ている…。

 

 

 4日(同5日)の投球再開から、最大約20メートルの距離で連日、キャッチボールを行った田中はこの日、ノースロー。患部に痛みや違和感などはない様子で、ノースリーブ、短パン姿で元気に短距離ダッシュを行い、ウエートメニューもしっかりこなした。

 

 練習以外でもエースは大忙しだった。ウエートルームに入る前には、ピンストライプのユニホームに着替え、プレーオフの際に販売されるプログラムに掲載される写真撮影のため再びグラウンドへ。チームの集合写真に笑顔で納まった。

 

 練習を終えると、球団のファンサービス企画に参加。警官7人が警備にあたる中、右後背筋を痛めてDL入りしている先発右腕のピネダらとともに、ヤンキー・スタジアムのチケット売り場で球場を訪れたファンと触れ合った。

 

 実際に働く販売員のサポートを受けて「How much?(いくらの席をお求めですか?)」「How many?(何人分?)」と英語で必死に対応。ファンからサインを求められ、チケットに「TANAKA」と書く大サービスも。また、スペイン語しか話せないお客さんとは会話ができず「Sorry!(すいません)」と苦笑いでごまかすひと幕も。30分程度だったが、日ごろはできない体験に終始、無邪気な笑顔を見せていた。

 

 ここまで順調にリハビリメニューをこなしている田中。一歩ずつではあるが、9月上旬とも予想される復帰に向け着実に前進している。

 

 ただ、地元メディアは不安を拭えないようで、キャッチボール再開を淡々と報じているのみだ。あるウェブサイトの記者は「9月上旬(の復帰)を期待したいが、あの程度のキャッチボールじゃ何もわからない。まだ肘を使って投げているように見えなかったし、どうなるかは投げる強度をもっと上げてからでないと予想もできない」と材料が少ないと嘆く。

 

 タブロイド紙の記者は「田中自身は回復していると言っていたが、部分断裂した靱帯が血小板注射の効果で完全に治癒したのかどうかはわからないままだ。本格的に投げ始めたら再び痛みを訴えるなんてことがなければいいのだが」と心配のほうが強い。

 

 一方、一般紙の記者は田中が登板しない可能性に言及した。「当初は6週間と診断されたが、靱帯の部分断裂で手術を回避した場合は復帰までだいたい2か月かかる。そうなると9月10日前後か。ただその時までにヤンキースがプレーオフ・レースから脱落していれば、無理して田中に投げさせる必要はないだろう」

 

 様々な意見があって当然。もっとも現時点では復活を信じて田中を見守ることしかできない。