【ニューヨーク発】右肘靱帯の部分断裂で戦線離脱中のヤンキース・田中将大投手(25)に、ようやく“お隣さん”が誕生した。

 本拠地ヤンキー・スタジアムのクラブハウスにある田中のロッカーは、開幕時から「左が通路で右が空き」という絶好のポジションだった。新人ながらの好待遇には右腕も「こうやって球団の方も気を使ってくれるわけですよ」と恐縮。春季キャンプでチームメートなどに配って好評を博したハイチュウを置くなど“有効活用”してきた。

 そんな中、ヤ軍がロッキーズとの金銭トレードで獲得したカプアーノ投手が25日(日本時間26日)、即登録され、空いていた右隣のロッカーがあてがわれた。エースは本拠地クラブハウスでは初めての“お隣さん”となった35歳のベテラン左腕とあいさつを交わした。

 チームは28日(同29日)から1週間に及ぶ遠征に入るが、田中はニューヨークに残ってトレーニングを続ける。今回の遠征中にも2次検査を受診する予定で、その結果によってはチームが本拠地に戻る8月初旬にも復帰への次のステップであるキャッチボールを開始することになる。

 右肘の状態について「良くはなっていますよ」と順調な回復ぶりを口にする田中。最高のシナリオは実現しつつあるが、それはすべてがうまくいった場合の話。まだまだ我慢の日々は続く。