ツインズの前田健太投手(32)が14日(日本時間15日)にメジャー6年目で初の開幕投手に指名された。バルデリ監督がオンライン会見で発表した。前田は「メジャーに来て開幕投手ができる日が来るとは夢にも思わなかった。信じられないくらいうれしい」と喜んだ。この日はフロリダ州フォートマイヤーズでのレッドソックスとのオープン戦に先発し、4回を無安打無失点、5三振1四球と完璧。打者13人に58球を投げた。試合は8回制でチームは5―5で引き分けた。

 主力がスタメンに並ぶレッドソックス打線に対し、前田は初回からテンポ良く投げた。3球で簡単に二死を取ったが、3番ボガーツはフルカウントから外角低めのボールがわずかに外れて四球で歩かせるも、4番マルティネスをスライダーで見逃し三振に仕留めた。

 2回は12球中8球がスライダー。一ゴロ、右飛、空振り三振で無失点で片付けた。3回も先頭を右飛、9番のマイナー打者に左翼後方へ大飛球を打たれるが、フェンス手前で失速して左飛。1番ヘルナンデスは見逃し三振で連続三者凡退だ。

 4回はチェンジアップ中心で先頭から見逃し三振、投ゴロ。4番マルティネスは初球にカーブで空振りを奪うと最後はチェンジアップで空振り三振を奪い三者凡退。全く寄せ付けなかった。

 ドジャースから移籍1年目の昨季、?試合で6勝1敗、防御率2・?の好成績でサイ・ヤング賞の記者投票で2位に入った。米メディアは今季のサイ・ヤング賞と最優秀防御率の候補に挙げている。ここまでオープン戦3試合に先発して計9回を1安打無失点。コントロールや変化球の動きや軌道を修正するため、同じ球種を続けるなど試しているにもかかわらず結果も出ているからすごい。

 メジャー6年目で初めてつかんだ大役。広島時代に経験した5回とは緊張感は違うだろうが、4月1日(同2日)のブルワーズ戦で快投を見せてくれるはずだ。