追い風だらけのメジャーだが…Rソックス・澤村が「一番気をつけねばならないこと」

2021年03月03日 06時15分

オンライン会見する澤村

【フロリダ州フォートマイヤーズ2日(日本時間3日)発】レッドソックスと2年契約を結んだ澤村拓一投手(32)がチームに合流した。今後は4月1日(日本時間2日)の公式戦開幕を目指していくが、果たしてメジャーでどれだけやれるのか。そして気をつけなければいけないこととは…。


 澤村の所属するレッドソックスは、メジャーの中でも難敵揃いのア・リーグ東地区。どの程度の活躍が予想されているのか。

 巨人時代からの澤村を知る日米球界に詳しいメジャー関係者は「うまくいけば、アリゾナとシアトルで3年間プレーし、今年オリックスに戻った平野と同じような活躍が望めるだろう」と評価し、こう続けた。

「彼も平野と同じようなタイプで日本では制球の良くないカテゴリーの投手だが、93マイル(約150キロ)を超えるストレートと高速で縦に落ちるスプリットがある。そのコンビネーションがあれば、向こうの打者はしっかりバットを振ってくれる。ローリスクで獲得した分、ハマった場合のリターンの大きさを考えるとボストンは最高の契約をしたのではないか」

 ダイヤモンドバックス、マリナーズで計3年間プレーした平野の通算成績は150試合(131回2/3)で9勝9敗8セーブ、48ホールド、131奪三振、防御率3・69。澤村がこれに準ずる成績を残せればレッドソックスの契約はかつての岡島並みの大成功となる。

 ちなみに同関係者は「澤村が一番気をつけなければいけないこと。それは大好きな飲酒を控えること。各球団のスカウティングリポートには、例外なく過去に犯した事件の詳細が書かれている。米国は社会問題としてアルコールに厳しい国だから、そこだけは強く心に止めておいた方がいい」との忠告も忘れなかった。

 一方、別の駐日メジャースカウトも「おそらく日本以上に活躍できる」と太鼓判を押したうえで、その理由をこう続けた。

「メジャーのマウンドは日本に比べ非常に硬いが、これが澤村にフィットすると考えられる。澤村の武器は高速フォークですが、フォークを多投する投手が気にする共通点は、踏み込んだ際のマウンド上の足場。日本のマウンドは土が柔らかいため、踏み出した足の力ですぐに穴が掘れてしまう。この結果、足の着地点が不安定になり制球を乱しがちになってしまう。だが、メジャーならその心配がない。どの球場のマウンドも金具のスパイクで蹴っても簡単に穴は掘れないし、そうなると澤村の制球力、特にフォークの精度は今以上に安定する可能性が高い」

 さらに澤村の躍進の助けになりそうなのが、鍛え抜かれた上半身の強さだという。

「下半身をうまく使って投げる日本人投手は硬いマウンドで投げると膝に負担がかかり故障につながりかねない。でも澤村はそのタイプではなく、メジャー投手に多い上半身の力をうまく活用する投手。言い換えれば投げ方はすでに〝メジャー仕様〟で、しかも大学時代からウエート・トレーニングで上半身を鍛え上げていたので、体は強靭そのもの。スカウト陣もそうした点を見ていたので他の日本人投手以上に評価していた」

 メジャー独特のマウンド質が自身の追い風になるばかりか、肉体も「メジャー向き」。異国の地で大化けの予感が漂い始めている。 

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