【ニューヨーク16日(日本時間17日)発】ヤンキース・田中将大投手(25)が17日(同18日)に行われるブルージェイズ戦に向け、ヤンキー・スタジアムで休日返上の練習を行った。ア・リーグ東地区の首位攻防戦に向け気合は十分。今季4度目となる連敗ストップに挑む。また、今週はヤ軍の一員としてグラウンド外での球団行事に参加することも決定した。

 15日(16日)に行われたアスレチックス戦を終え、チームのチャーター便でニューヨークに戻った田中は試合のなかったこの日、ヤンキー・スタジアムで休日返上で練習。キャッチボール、ランニングなどで翌日に控える今季14度目の先発マウンドに備えた。

 2連敗中のチームは41勝30敗で同地区首位を走るブ軍との3連戦に臨む。5月に9連勝、今月も6連勝するなど勢いのあるチームで2位タイのヤ軍とのゲーム差は4・5。今季のチーム本塁打数92はア・リーグトップで、打点313は同2位と強打を誇る手ごわい相手だ。大事な初戦を任された田中は「同地区の首位を走ってますし、そのチームに勝っていかないといけないと思う」と気合十分。メジャーデビュー戦で勝利を収めたブ軍への連勝を誓った。

 試合後には大事な仕事も待っている。今週、ヤ軍は毎年恒例の球団行事「HOPEウイーク」を開催。厳しい環境などで恵まれない人や、障害を乗り越えて頑張っている人々を応援するチャリティーイベントで、この日からニューヨーク市内でナインのボランティア活動がスタートした。

 登板日などの関係で、この日のイベントには参加できなかった田中だが、20日(同21日)に行われる企画への参加が決定。ナイン5、6人とともにボランティア活動を行う予定だという。

 かつて、松井秀喜氏がヤ軍に所属した際も同イベントに参加。2009年には試合前にジーターとともに、難病に苦しむ男性を励ましたことがある。当時、ヤ軍との契約最終年だった松井氏が、熱烈なゴジラファンというこの男性から残留エールを送られるという一幕もあった。

 スプリングトレーニングの地であるフロリダ州タンパで行ったファンに向けたサイン会は大盛況だった田中。今季、ここまでリーグトップタイの10勝、同トップの防御率2・02と驚異的な数字を残していることでニューヨークの“田中熱”はさらに高まっている。それだけに、現地でも田中の活動は大きな注目を集めそうだ。