“向上心の塊”田中が目指すさらなる高みとは

2014年05月28日 16時00分

【ミズーリ州セントルイス発】ヤンキースの田中将大投手(25)は今季7勝目(1敗)をマークしたホワイトソックス戦から一夜明け、26日(日本時間27日)の敵地ブッシュ・スタジアムでのカージナルス戦前に練習。次回登板予定の31日(同6月1日)に本拠地で行われるツインズ戦に向け、調整した。チームメートからも大絶賛されている新エース。それでも、右腕は自身の投球にまったく満足していない。さらなる高みを見据えているからだ。

 

 前夜、チャーター機でセントルイス入りした田中。ブッシュ・スタジアムに到着すると、練習開始約1時間前に、同じく前日のパイレーツ戦で先発して勝ち投手になったメッツの松坂大輔投手(33)とお互いの打撃について、ツイッターでやり取りしてじゃれ合った。

 

 松坂がパ軍戦の2回に適時打を放ったことを「タイムリー流石です。。」と田中。すると松坂が「バッティングが苦手と言ってヒットを打っちゃうマサオも流石です」とリツイートし、田中は「や、やめてください」と恐縮していた。

 

 松坂との“交流”を終えるとグラウンドでキャッチボール。後から現れた先輩の黒田博樹投手(39)と談笑するなど、リラックスした表情だった。

 

 また、この日は「メモリアルデー」で、メジャー全球団が迷彩柄が入った帽子やユニホームを着用。田中もこれまでとは違うユニホームに袖を通した。

 

 前日のホワイトソックス戦では日米通じてのレギュラーシーズン連勝記録ストップの影響もなく、今季7勝目をマーク。しかもメジャーデビューから10戦連続でクオリティースタート(6回を自責点3以内)を果たしている。これには女房役のマキャン捕手も「彼はヤンキースにとってすごく大きな存在だ。彼がマウンドに立つたびに、勝利のチャンスがやってくる」と絶賛。抜群の安定感でチームメートの信頼を得ている。

 

 また、20日(同21日)の敗戦から、わずか1試合で立て直した姿にヤ軍主将のジーター内野手は驚きの表情。「彼が不敗のままキャリアを締めくくることはないことは分かっていた。彼はいかにしてピッチングをすればいいのか分かっているね」と話す。

 

 そんな周囲の評価が高まっている中でも、田中は至って冷静だ。「(負けた試合から)修正を図ったことがある程度形にはなりました。チームが勝てたのはよかった。自分の内容どうこうより結果が出たのはよかったです」。自身の投球内容にはまだまだ満足していない。メディアやファンからもヤンキースの新エースと呼ばれるようになったが、それでも右腕は慢心することなく、さらに上を目指し続ける。

 

 かつて田中は「ひとつ壁を乗り越えても、また次の壁は現れるんですよ。それをどうやって乗り越えていくか考えながらやっていくことで成長できるんだと思います」と話したこともある。向上心の塊のこの男、どこまで勝ち星を積み上げるのか。