“メジャー流”に変化していた田中の「勝負メシ」

2014年05月22日 09時00分

田中の「勝負メシ」は?

【イリノイ州・シカゴ発】ヤンキース・田中将大投手(25)は20日(日本時間21日)、当地のリグリー・フィールドでのカブス戦に先発し、6回8安打4失点で今季初黒星(6勝1敗)を喫した。連勝は止まったが、ここまでボールや硬いマウンドなど、日本野球との違いをすべて受け入れ、順応している田中。実は試合直前の食事も“メジャー流”に変化させていたという。全米から注目される男の「勝負メシ」に迫った――。

 日本での田中は、登板前にウオーミングアップを行い、その後、ナインとともに球場のクラブハウスで食事。主にうどんなど、消化の良い食べ物を口にしてマウンドに上がっていた。

 だが、メジャーのクラブハウスには当然ながらうどんは置いていない。では、何を食べて試合に臨んでいるのか。田中からは意外すぎる答えが返ってきた。

「試合前ですか? 特に何も食べてないですよ」

 なんと食べ物を一切取らないというのだ。その理由は単純明快。日本より基本的に量が多い米国の食事をしていると、食べすぎになってしまうからだ。「たとえば、遠征先でもホテルでご飯を食べて球場に行くんですけど、試合前に食べる気にならないんですよね」

 ヤ軍関係者によれば、ヤンキー・スタジアムのクラブハウスにも日本人の胃にガツンとくる食べ物が盛りだくさんだという。特に数種類の具を自分で選ぶオムレツコーナーは強烈だとか。「面倒だからといって『オール』なんて言ってしまうと、とんでもなく大きなオムレツが出てくる」(同関係者)。とにかく、アメリカンサイズの食事は日本のアスリートにとって調整が必要不可欠だ。

 とはいえ、食事を取らずにマウンドに上がることで、試合中に“燃料切れ”を起こすことはないのか。これに関しても対策済みだ。「まあ試合中にゼリー飲料とかドリンクで栄養を取るようにはしていますから大丈夫です。体重が減ることもないですし、普通にやれています」

 先発陣に故障者が相次ぐ中、黒田とともに開幕からローテを守り続け、結果を残している田中。これだけの成績を残しているだけに、球団に登板前のメニューを直訴してもおかしくないが、それをしないのも田中らしい。「与えられた環境でやるだけ」と“男は黙って――”を貫いている。

 また「メジャーではまだ新人だから」という“腰の低さ”もチームメートに受け入れられているひとつの要因だ。本人は無意識のようだが、こうした姿勢が「田中のために打ってやろう」という雰囲気を作り出している。