【ニューヨーク18日(日本時間19日)発】ヤンキースの黒田博樹投手(39)は、パイレーツとのダブルヘッダー第1試合に先発し、6回を5安打3失点、7三振2四球で3勝目(3敗)を挙げた。チームは4―3で勝った。

 初回一死、2番・ウォーカーに初球の甘いシンカーを右中間席へ叩き込まれ、先制点を奪われる。嫌な雰囲気になったが、その裏に味方打線が奮起。2四死球と安打の無死満塁で4番・テシェイラが中前に逆転の2点適時打、続くマキャンも中前に適時打を放ち、3―1とした。

 するとリラックスしたのか、スライダー、シンカーが低めに決まる。2回は11球、3回は9球で連続三者凡退。4回一死後、四球、内野安打で一、二塁とされ、さらに捕逸で二、三塁とピンチを迎えたが、後続を抑え、得点を許さなかった。

 5回、先頭の8番T・サンチェスにスライダーを左翼席に運ばれ2点差に。次打者バームスにも左翼線へ二塁打を許し、一死三塁からウォーカーに適時打され1点差に詰め寄られた。しかし、6回は2三振を含む三者凡退に抑えると降板した。

 何とか持ち前の粘りでゲームをつくり、4月12日以来、36日ぶりの勝利を手にした。黒田は「投手として一つ勝つというのはすごく大変なことだし、それなりのエネルギーがいるものだと思った。1本目の本塁打に関しては本当に不用意だったし、2本目はもったいなかった」と振り返った。

 ヤ軍の先発陣は崩壊状態。ノバ、ピネダ、サバシアの3人は故障者リストに入っており、開幕からローテーションを守っているのは黒田と田中だけ。黒田は「彼(田中)は1年目ですごく頑張っている。何とか2人でローテを崩さずにやっていきたいと思っている」と断言。田中と2人でチームの屋台骨を支え続ける覚悟だ。