野村克也氏が明かした田中将大育成での後悔

2014年05月18日 18時49分

 ヤクルトなどで監督を務めた野村克也氏(78=野球評論家)が18日、都内で著書「理は変革の中に在り」(KKベストセラーズ)の出版記念イベントを行った。野球を通じ培った人生のノウハウが凝縮された同書は売れ行きも好調で、ご満悦のノムさんは記者を集め、30分以上も球界について語った。

 同書には野球を通じて培った人生のノウハウが凝縮。なかでも興味深いのは、米大リーグ・ヤンキースで活躍する“教え子”田中将大投手(25)に対して、「1度二軍に落とすべきだった」というくだりだ。

 その真意について野村氏は「ドン底を味わうことで『もう二軍には戻りたくない』という意識が生まれる。それを経験させてやるべきか、(楽天の監督時代は)本当に悩んだ。ただ、当時のチーム事情がそれを許してくれなかったし、マー君自身も真面目だった」と回想する。

 いまや田中は押しも押されもせぬヤンキースのエースだが、その源は高校時代に“ハンカチ王子”こと日本ハム・斎藤佑樹投手(25)と投げ合い、負けたことにあるという。

「あそこで負けて良かった。いい意味で反骨心が生まれた」

 そう分析する野村氏だが「あそこで勝ってたら、マー君はいまごろ斎藤みたいになってるよ(笑い)。あいつ、まだ二軍だろ」と毒ガスも。

 現在の田中評について聞くと、野村氏は「ゲーム中の修正力という点では、まだダルビッシュの方が上。ただ、マー君はまだ負けてない。“神の子”だからね。持ってるんだよ」と笑顔で答えた。

 

 続いては懲罰人事で二軍降格となったDeNA中村紀洋内野手(40)。「自分の打席で一塁ランナーに『走るな!』と注文を付けたんだろ? そりゃあアレだ、“張本野球”だ」

 いわく、東映時代の張本勲氏(73)も「バッターボックスに入った際、一塁ランナーの大下(剛史氏=本紙専属評論家)に『ジッとしとれ!』『走るなよ!』と言っていた。大下がかわいそうだった(笑い)」。これを踏まえ、野村氏は中村の行為について「野球選手じゃない。アイツが4番を打ってる時はBクラスじゃないか」と手厳しい。

 さらには、野村氏がもつ3017試合の最多出場記録を塗り替えたイチロー外野手(40)。「彼は天才。試合に出続けることがいかにすごいことか」と称賛したまではよかったが、「天才はバカが多いからなぁ。それがどれだけ価値のあることか分からないんだよな」と続けた。

 最後は「試合に出続けるというのは、(王貞治の)868本のホームランより、ある意味、価値のあることなんですよ」と、間接的に自分をヨイショしていた。