米国野球殿堂は26日(日本時間27日)に今年の全米野球記者協会(BBWAA)の投票結果を発表した。殿堂入り表彰者は2013年以来、8年ぶりに該当者なしだった。殿堂入りはBBWAAに10年以上在籍する記者の投票で75%以上の得票が必要だが、誰も届かなかった。

 昨年、得票率上位だった有資格9年目の3人が注目されたがいずれも微増に終わった。レッドソックスなどで通算216勝を挙げ、3度のワールドシリーズ制覇に貢献したカート・シリング氏(54)は得票率71・1%(前年は同70%)だった。差別的な発言で何度も物議を醸し、6日(同7日)の連邦議会議事堂内への乱入者を擁護する発言を自身のツイッターに投稿。複数の米メディアによると、昨年末に締め切られた投票で同氏を支持した記者たちが修正を要求する騒ぎになっていた。

 現役時代の薬物使用が取り沙汰されているジャイアンツなどで歴代最多の通算762本塁打のバリー・ボンズ氏(56)は同61・8%(同60・7%)、レッドソックスなどで通算354勝のロジャー・クレメンス氏(58)は同61・6%(同61%)だった。3人とも来年がラストチャンスだが、殿堂入りを果たせるかか微妙だ。

 新たに候補入りしたホワイトソックスなどで通算214勝のマーク・バーリー氏(41)は11%、アスレチックスなどで通算222勝のティム・ハドソン氏(45)は5・2%、ツインズなどで通算353本塁打のトリー・ハンター氏(45)9・5%だった。