田中 隣の空きロッカーを“ハイチュウ置き場”に

2014年04月09日 10時00分

毛糸の帽子をかぶってベンチから戦況を見つめるノバ、田中、ピネダ、サバシア(左から)

【ニューヨーク発】ヤンキースの田中将大投手(25)が“恩返し”を考えている。本拠地ヤンキー・スタジアムのクラブハウスの田中のロッカーが左が通路で、右隣が空きという“好ポジション”に決まった。恐縮している右腕は配慮してくれた球団と迷惑をかけることになるかもしれないナインへの感謝の気持ちとして、空きロッカーの有効活用を提案したのだ。その中身とは――。

 

 本拠地開幕戦の試合前、初めてヤンキー・スタジアムのグラウンドに立った田中は「やっぱりすごいですね」と感動の表情だった。2006年8月29日に高校全日本選抜で訪れたのは旧ヤンキー・スタジアム。入団会見した2月11日は整備中だったため、足を踏み入れることはできなかった。

 

 その田中はクラブハウスでも感激した。ロッカーが好ポジションだったのだ。左は通路で、右隣は空きと他の選手よりもかなりゆとりがある。キャンプ地のメーン球場ジョージ・M・スタインブレナー・フィールドでは昨季引退した伝説の守護神・リベラのロッカーが割り当てられたのに続く、VIP待遇だ。

 

 田中は「こうやって球団の方も気を使ってくれるわけですよ…」と恐縮しきり。この場所に決まったのは、多くの報道陣が田中を取り囲むことが予想されるため、他の選手に迷惑をかけないようにと球団が配慮したからだ。田中は感謝と同時に“申し訳ない”思いでもある。

 

 空きロッカーを何とかナインのために有効活用できないものか。そこで田中はひらめいた。「ここにハイチュウを置けばいいんですよ。『ハイチュウ・ステーション』」。ハイチュウは森永製菓のキャンディーで、田中がキャンプ中、ナインに配って好評を博した。その置き場所にしようというのだ。

 

 とっさの思いつきではあるが、実現すれば田中にとって大きなプラスになるのは間違いない。ナインがハイチュウを取りに足を運ぶたび、自然とコミュニケーションが生まれるからだ。ちなみにヤンキースのクラブハウスは入り口から左側が主に野手で、右側が投手に分かれている。普段はあまり絡むことがない野手とも接触する回数が増えるだろう。

 

 次回の田中の先発は9日(日本時間10日)。マウンドで結果を出すことが最優先だが、クラブハウスでの気配りもチームに溶け込むためには大事なことだ。