慢性の腎臓疾患を持つディディ・グリゴリアス内野手(30=フィリーズからFA)が、新型コロナウイルスの感染拡大が続いても、来季は公式戦162試合制で戦いたいと主張している。

 15日(日本時間16日)には、米大リーグ機構(MLB)と球団オーナー側が来季開幕を少なくとも5月まで遅らせ、140試合以下の短縮シーズンを見据えているとの情報が流れた。米国内での接種が始まった新型コロナのワクチンを、選手を含む球団スタッフ全員が受けてからシーズンに臨みたいというのが最大の理由だが、選手会側は反発の姿勢を見せている。

 米CBSスポーツの取材にリモートで応じたグリゴリアスは「我々はパンデミックの中でもプレーできることを証明した。なぜできたのかというと、それぞれがお互いに気を付けて、助け合い、マスクを着け、ソーシャルディスタンスを取ったから。60試合でそれを証明することができたのだから、再び短縮シーズンをする必要があるとは思わない」と述べた。

 今季はグリゴリアスのように基礎疾患や持病のため高いリスクを負いながらプレーした選手も少なからずいた。一方で、家族への影響などを懸念し、出場を見合わせたドジャースのデビッド・プライス投手(35)のような選手もいる。MLBとオーナー側は最前線で戦う選手の意見や主張をどう受け止め、どこに着地点を見つけることになるのか…。