【デスクと記者のナイショ話】

 中日担当記者:中日が、昨季限りで引退した山崎武司氏(45)を支配下選手として契約を結ぶと発表しました。21日にナゴヤドームで行われる楽天とのオープン戦を「引退試合」とし、それに出場するための限定的な契約で、試合が終わったら再び任意引退となります。1日契約は昨年、松井秀喜氏がヤンキースと結びましたが、日本のプロ野球では初のことです。

 デスク:功労者に敬意を表してのことだな。

 記者:山崎氏がオープン戦に出場して引退試合をやることは、中日の前フロントが本人と約束していたそうなんです。「体制が変わったから約束はほごにしてもいいのだけど、やはり心情的にまずいでしょ」と球団幹部は話していました。まぁ、手続きには相当な手間がかかったそうですけどね。

 デスク:どんなふうに。

 記者:任意引退した選手が選手として復帰するためには、本人が球団代表に「復帰願」の書類を提出します。これを受け取った球団は「意見書」を付けて連盟に復帰を申請。それで認められれば復帰となるそうです。

 デスク:給料はどうなるの。

 記者:支配下登録するためには統一契約書にサインをしなければなりません。支配下選手の参稼報酬の最低額は年額440万円ですから、その額が書き込まれるそうです。契約は試合当日の21日のみか、もしくは、この件で会見を行う20日と21日の2日間になるかのどちらかなので、その額を日割りにしたもの。1万~3万円ぐらいですね。まあ、本人が受け取るかどうかは分かりませんけどね。

 デスク:ふーん。

 記者:球団内では、こんな声も出ています。「引退試合出場のためのこういうルールができたことはいいこと。ウチは、また来年もあるかもしれないからね」って。

 デスク:中日には、いつ辞めてもおかしくない大物のベテランがゴロゴロしているからな。

 記者:最高の予行演習になるかもしれませんね。