ヤンキースにとって田中将大投手(32)との再契約は必須事項になってきた。エースのコールに続く先発2番手として地元メディアが獲得を提言していたFA2投手が日(日本時間12日)、いずれも今季の所属チームからのクオリファイング・オファー(QO)を受け入れて残留を決めてしまったからだ。

 ニューヨークの複数メディアは来季におけるヤンキースの先発ローテーションに関して「ヤンキースからFAになった投手のうち、田中が最も残留に近いと思われる。しかし田中を先発2番手とカウントするべきではない」との見方が大勢を占め、いずれも補強を提言。ジャイアンツからFAになったケビン・ゴーズマン(30)とメッツからFAになったマーカス・ストローマン(29)を推奨していた。

 ところが両投手とも、米東部時間11日午後5時(同12日午前7時)の返答期限を前に、1年1890万ドル(約20億円)のQOを承諾。ヤンキースは両投手との獲得交渉の機会を失ってしまった。

 一方で今オフのベストFA投手とされ、ナ・リーグのサイ・ヤング賞にも輝いたトレバー・バウアー(29)はレッズからのQOを拒否。だが、昨年のコール獲得で大金を費やし、首位打者のDJ・ラメーヒュー内野手(32)を残留させたいヤンキースにとって、バウアー獲得は資金的に厳しいと見られている。

 QOの返答期限が終了してFA市場が本格的に解禁となった中、ヤンキースが先発2番手を任せられそうな投手で田中を上回る人材は数少なくなった。田中とは相思相愛と目されるが、これで再契約の可能性はさらに高まったと言えそうだ。