オリックス・森脇浩司監督(53)が宮古島キャンプ第2クールでの“破天荒キャラ”の登場を待ち望んでいる。「とんでもないやつが出てこないかな。枠の中に収まっている。打つ、投げるはもちろんだけど、奇声を発するやつが出てきたっていいんだ。もっともっとそういう部分が必要だ」

 おとなしいチームカラーのオリックスには指揮官の望むいい意味でハメを外し、周囲を活気づけるような選手はいない。キャプテンの坂口も目立つタイプではなく、主軸の糸井も言動でチームを元気づけることは少ない。第1クールでは、いち早く紅白戦を行って、T―岡田が本塁打を放つなど収穫もあったとはいえ、どの選手も劇的変化が見られないことに森脇監督は表情を曇らせているわけだ。

「夜中に球場の電気をつけて(練習を)やったっていいんだ。東大に入ろうと思ったら並の努力ではダメでしょ。野球で地方の一番クラスが集まっている中で、さらにもっと上を目指すわけなんだから。こいつ、まだ打ってるのか、というくらいね」(森脇監督)

 かつてオリックス時代のイチロー(ヤンキース)はキャンプ中も宿舎に引き揚げて夕食をすませた後で再び球場に向かい、室内練習場でウエートトレーニングを行った。それは宮古島キャンプの“伝説”になっており指揮官は「そういう部分だよね。一流選手はそういうことをやってきているんだ」と言うが、そんな思いはナインに届くか…。