【マサチューセッツ州ボストン14日(日本時間15日)発】新ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す楽天・田中将大投手(25)をめぐって激しい争奪戦が行われているのは間違いないが、具体的な状況は不明だ。米メディアの報道を総合するとヤンキースとドジャースがリードしているとみられる。米スポーツ専門局ESPN(電子版)はヤ軍とド軍を比較する記事を掲載し、「現時点で計算できる先発投手が2人しかいないヤンキースが強く必要としているのに対して、すでに先発投手5人が揃っているドジャースでも欲しい逸材である」と、違いを紹介した。また、同電子版は「ヤンキースが田中を獲得できなかった場合、もはやヤンキースではない。ドジャースが田中と契約した場合、ドジャースはヤンキースになる」と分析した。

 一方、全国紙USAトゥデー(電子版)はトップページでスポーツ専門サイト「スポーツ・オン・アース」に掲載された「田中を最も必要としているのは誰か」という記事を紹介。「絶対に必要としている球団」としてヤ軍、オリオールズ、エンゼルスを挙げ、「獲得を選択肢にしている球団」をアストロズ、フィリーズ、ブルージェイズとした。そして「ぜいたく品となる球団」にド軍とレッドソックスを挙げた。同サイトはヤ軍にとって田中は完璧にフィットする存在と伝えた。

 ヤ軍は全力で田中獲りに動いているだろうが、本紙が昨報した通り米国では田中の妻・里田まい(29)が西海岸に住むことを希望しているとの報道もあり、一部でド軍有利との見方も出ている。米東部時間24日午後5時(同25日午前7時)の交渉期限まで水面下での攻防が続く。