カブスのダルビッシュ有投手(34)は25日(日本時間26日)、敵地ギャランティードレートフィールドでのホワイトソックス戦に先発し、7回を投げ3安打無失点、与四球1、奪三振5と好投し、8勝目をマークした。

 カブスは2回、シュワバーのソロ本塁打で先制すると、3回にはコントレラスの2ラン本塁打、4回にはバエズのソロ本塁打、6回にはカラティニの今季1号となる2ラン本塁打で追加点を挙げ、試合を優位に進めた。10―0の大勝で地区優勝マジックを1とした。

 ダルビッシュにとって、公式戦はこれが今季最後の登板。初回、先頭のアンダーソンには低めのカッターを右前打されるが、後続には96―97マイルのストレートでカウントを取る配球を続け、二ゴロ、空振り三振、右飛と打ち取り無失点。2回は11球で三者凡退、3回は9番の新人マドリガルに10球粘られるも、最後は真ん中のカッターで二ゴロに仕留め、格の違いを見せつけた。

 3回、4回、5回と先頭を安打や四球で出塁させるが、打者によっては勝負球にカーブを選択して打ち取るなど、相手打線を迷わせる投球を見せ、6回は8球、7回は生命線となっているカッター中心で10球と、それぞれ三者凡退に打ち取った。

 7回を投げ終えた時点での球数は94。無失点のままあと2人からアウトを奪えば、防御率は1点台の1.99となったが、試合展開として8点のリードがあったこと、そして週明けから始まるプレーオフでの登板が待ち受けているため、続投させなかったのはベンチの賢明な判断だったと言えよう。

 ダルビッシュは60試合制の今季、ローテを崩すことなく12試合に先発し、8勝3敗、防御率2.01、76回を投げ奪三振93、与四球14、WHIP0.96、被打率.211という、サイ・ヤング賞の有力候補と呼ばれるにふさわしい成績を残し、メジャー9年目の公式戦を投げ切った。

 試合後にはツイッターを更新。「7回3安打無失点で8勝目をあげることができました。ここ2試合は全体的に球の強度が落ちていたので、それを4日間で修正できたのは良かったです。今日もたくさんのパワーをありがとうございました!」とファンに勝利を報告した。