カブスのダルビッシュ有投手(34)は20日(日本時間21日)のツインズ戦に先発し、6回0/3を投げ9安打4失点(自責1)で降板し、今季3敗目(7勝)を喫した。防御率は2.22。球数は99でストライク率は77%、与四球1、奪三振9と踏ん張ったが、自慢のカッターで6安打されるなど全体的には苦しい投球内容だった。カブスはわずか4安打と打線が振るわず、0―4で完封負けを喫した。

 ダルビッシュは初回、先頭のケプラーに続けて投げた2球目のカッターが甘く入り、右前打されると、2番ドナルドソンを四球で歩かせ、3番ロサリオにはナックルカーブを右前に運ばれ1点を先制される。4番サノはツーシームで空振り三振に仕留めるも5番ウェイドにカッターを中前打され一死満塁に。ここで投手コーチがマウンドへ来て間を取ると、ストレート系中心の配球で二者連続三振を奪い、30球を要したものの初回を最少失点で切り抜けた。

 2回、先頭ケイブにリグリー・フィールドグリーでは珍しい左越三塁打を打たれると、一死からケプラーの二ゴロで2点目を失う。それでも3回は9球で、4回は11球で三者凡退に打ち取り、5回は走者を出すも8球で、6回は15球で無失点に抑え、相手先発べリオスと投手戦を続ける。

 打線の援護がないまま迎えた7回、ダルビッシュは力尽きてしまう。先頭ゴンザレスに8球粘られた末に中越二塁打を許すと、1番ケプラーへの初球、低めのカッターを完璧なタイミングで無人の右中間スタンドにダメ押しの2ラン本塁打を許し、降板。ケプラーはダルビッシュに対して4打席で7球しか見ていないが、迷いのない積極的なスイング、アプローチで2安打3打点2得点と攻略に成功した。

 米スポーツ専門局ESPNで全米にテレビ中継された注目のナイトゲームだったが、解説者のアレックス・ロドリゲス氏は立ち上がりのダルビッシュについて「今夜は決め球のカッターが少しも良くありませんね」などと見た印象を淡々と語っていた。