想像しただけで背筋がゾワゾワする。フィリーズの右腕ザック・ウィーラー投手(30)が右手中指をズボンに引っ掛けて爪を剥ぎ、12日(日本時間13日)の登板を回避することになった。爪を失う可能性もあるという。

 ウィーラーは11日(同12日)にビデオ会見に応じ「本当にアホだと思う。ジーンズをはこうとしてバランスを崩し、もともと爪床から少し浮いていた爪が引っ掛かって、さらに剥がれた」と説明。9日夜の着替え中にベルトのバックルに右手中指の爪を引っ掛けたために流血し、腫れと痛みを引き起こしていることも明かした。高校2年時から投球によって爪が剥がれかけることはよくあったという。

 当初、報告を受けたジラルディ監督は予定されていた12日のマーリンズ戦の登板を見送れば数日で復帰できると話していたが、事態は予想よりも深刻で、チームはウィーラーの爪を救えるか専門家などに連絡をとっており、いつ投球を再開できるか分からない状況だという。

 フィリーズは現在ナ・リーグ東地区2位でプレーオフ争いの真っただ中にいる。メッツ時代に3度の2桁勝利を挙げているウィーラーは昨オフ、フィリーズと5年総額1億1800万ドル(約125億円)で契約。今季は4勝0敗、防御率2・47とエースの働きを見せていた。右腕は「みんなをがっかりさせてしまった。何が何でもピッチングに戻れるようにする。少しくらい痛くても構わない」と再起を誓うが、大事な爪をなんとか死守することが最優先だろう。