カブスのダルビッシュ有投手が〝珍投法〟を披露した。29日(日本時間30日)、右腕は秋山との初対決が注目されたシンシナティでのレッズ戦に先発。無失点で迎えた4回無死一塁、6番・ガルビスへの2球目に球場がざわざわと沸いた。
 
 セットポジションから通常通り投球動作に入ったダルビッシュだったが、振りかぶろうとした瞬間、ボールを握った右手が引っ掛かり、左手にはめたグラブが抜けてしまったのだ。それでもダルビッシュは動作を続け、〝両手が素手〟という珍しい状況でボールを投じると、外角低めに決まったスプリットに強打者ガルビスは戸惑いながら手を出し、ファウルとなった。

 レッズのベル監督が「違反投球ではないか」とアピールしたが、ストライク判定は変わらず。ダルは苦笑いしながら「わざとじゃないんだよ」といった表情で引っ掛かったことをジェスチャーでアピールした。

 一方、秋山との注目対決も〝珍結果〟の連続となった。メジャー初対戦となった第1打席は、秋山のスイングが捕手のグラブをかすめて「打撃妨害」。第2打席はボテボテの投ゴロをダルビッシュがつまずいて捕球に手間取り「投失」。第3打席は中前打だった。思わぬ形で秋山が3打席連続出塁したが、いずれの危機もダルビッシュが無失点でしのいで先輩の威厳を示した。