メッツのバンワゲネンGMが大リーグのコミッショナーを“批判”する動画が流出し、大騒動に発展した。

 米ウィスコンシン州で起きた警官による黒人男性銃撃事件に対する抗議活動の一環で27日(日本時間28日)にメッツの選手らが試合に出ないと球団に申し出た後、同GMは球団のウェブサイト上でビデオ会見に使うZoomがつながったままになっているのに気づかず「ここにいる3人の間だけにしてほしいのだが、マンフレッド(コミッショナー)が今日の試合を延期ではなく、いったん選手たちをフィールドに出し、試合をせずに退場してから、1時間後に再び出て行って試合をしたら、より強力なメッセージになるって」などと話している動画がツイッター上に投稿され、あっという間に拡散した。

 そもそも提案そのものが球団COOのジェフ・ウィルポン氏によるもので、それをコミッショナーのものと勘違いして批判したことが判明。GMは直ちに過ちを認め、事情を説明する声明文とともにマンフレッド・コミッショナーに謝罪した。

 ただ、これだけでは収まらず、球団オーナーであるフレッド・ウィルポン氏も“身内”によるコミッショナーへの無礼に激怒。GMの発言が球団とは無関係なものだとの声明文を発表する事態に発展した。元凶(?)となった息子のウィルポンCOOも「誤解を解くために言いますが、試合を遅れて開始する案は今後のスケジュールのことを踏まえて、私が(コミッショナーに)提案したものです。私の個人的な会話を勘違いしたブロディ(・バンワゲネンGM)にはどんな言い訳も許されません」との声明を出すなど釈明に追われた。

 バンワゲネンGMは地元紙ニューヨーク・タイムズのインタビューなどで「この件は私に責任があると感じています」と自らの非を認め「私やメッツについての話題で大事な目的から目をそらせてしまったことについて、本当に申し訳なく思っています」と平謝り。くれぐれもスイッチの切り忘れにはご注意を!