【ロサンゼルス発】異例の処分だ。米大リーグ機構(MLB)は11日(日本時間12日)に9日(同10日)のアストロズ―アスレチックス戦で乱闘を引き起こしたアストロズのアレックス・シントロン打撃コーチに20試合、アスレチックスのラモン・ラウレアーノ外野手(26)に6試合の出場停止処分を科すと発表した。今季のMLBは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、乱闘を禁止している。

 9日の試合の7回、アストロズのカステラノスからこの試合で2個目の死球を受けたラウレアーノが怒りをあらわにして一塁へ。シントロン・コーチが挑発するように言葉であおり、激怒したラウレアーノが相手ベンチに突進して両軍総出の乱闘騒ぎになった。ラウレアーノ、アスレチックスのアレンらが退場になった。ラウレアーノは10日(同11日)に「母親のことを言われて頭に血が上ってしまった。後悔している」と取材に答えていた。

 USAトゥデー紙のナイチンゲール氏のツイッターによるとMLBのヤング副会長は処分理由についてシントロン・コーチは「チーム間の争いをかき立て、エスカレートさせたため」、ラウレアーノは「アストロズのベンチに突進し、両軍総出にしたため」と説明している。

 20試合の出場停止処分はMLBでは15年ぶりで、特にコーチに対しては異例だ。シントロン・コーチは処分を受け入れ、「ラモンの母親について挑発した覚えはありませんが、私の行動は不適切でした。日曜日の残念な出来事での私の行動について、謝罪します。私の間違いから他のコーチらも学び、将来二度とこのようなことがないように願っています」と声明文を出した。罰金も科せられたが、金額は明らかになっていない。ラウレアーノは異議を申し立てた。