ヤンキース・田中将大 頭部打球直撃から10日…初めて語った「生還」

2020年07月15日 10時50分

練習中に報道陣に笑顔で手を振る田中。後遺症は心配なさそうだ(ロイター=USA TODAY Sports)

 ヤンキースの田中将大投手(31)が14日(日本時間15日)にキャンプ再開後、初めてヤンキー・スタジアムでオンライン会見に応じた。4日(同5日)のフリー打撃で打球を右頭部に受け、軽度の脳振とうと診断され、23日(同24日)の開幕に間に合うかどうか心配されている中、右腕は復帰へ向けて順調に回復していることをアピール。メジャー7年目の思いを語った。

 衝撃の打球直撃から10日、田中は笑みを浮かべ日米メディアの取材に応じた。マウンド復帰に向けてリハビリは順調。すでにキャッチボールを再開している。

「今のところはすべてがうまくいっていると思います。慎重にやらなければいけないですけど、それは本当に自分にとって明るいニュースだと思います」

 スタントンの打球速度は112マイル(約180キロ)。当たり所が悪ければ生命に関わった可能性もある。

「怖かったというよりは本当あっという間に打球が飛んできたんで、あって思ったときにはもう当たってましたね。いや当たったことはアンラッキーだけど、ラッキーだったと思っています。何か今致命傷になっているかというとそうではないし、幸い今何の症状もなく今のところトレーニングできているので」

 SNSやネットメディアで打球直撃の映像が拡散。一部ナインが自身のSNSを通じて怒りの声を上げた。打球直撃の映像を見たのか。

「他人のものって見れないんですけど、不思議と自分が当たった瞬間の映像は何回でも見れるというか、うーん、何でなのかわからないですけど。人のやつは何か怖くて見れないですね。自分のは大丈夫。(何回くらい見たか)たくさん」

 選手、ファンからの激励のメッセージに力をもらった。

「いろんな人から心配していただけて、少しでも気にかけてもらえたことはやはりうれしいし、幸せ。そう思ってくれた人たちのためにもまたマウンドにしっかりと戻っていいパフォーマンスを出すんだという気持ちにはさせられましたね」

 ヤンキースは23日(同24日)の敵地ナショナルズ戦で開幕。先発2番手の田中は本来なら2戦目の先発が有力視されていた。マウンドに戻る日はいつになるのか。

「まずは次のステップとしてはブルペンに入ることですけど、そこに行くまでにも一日一日状況を見ながらということになると思います。でもまあ近いうちに順調にいけばブルペンには上がれるんじゃないかと思っています」

 春季キャンプが新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中断した後、田中はキャンプ地のフロリダ州タンパには残らず日本への一時帰国を選んだ。

「一番大きな理由としては家族ですね。家族がいたので、家族にとって一番何がいいことなのかを考えての決断でした」
 帰国中は子供たちとの貴重な時間を過ごした。

「子供たちの成長を見続けられたというか、今までなら遠征行って帰ってきたらこんなことできるようになってるっていう状況だったのが、ずっと見ていられたというところはありましたね」

 米国のコロナ禍は終息の気配はない。米国に戻る際は正直、迷った。

「簡単な決断ではなかったですけど、もうやるって決めた以上はしっかりと自分の仕事を全うしたいと思っています」

 今年は60試合制の短期決戦で1試合の重みは当然違う。

「一試合一試合の重み、1勝の価値はショートシーズンになればなるほどたぶん上がってくると思う。でもマウンドに上がったらいつも言うように自分の投球をするだけ。1勝の重みがあるから力んでやろうとかっていうことは自分本来のスタイルから結局は離れてしまうことになるので、そういった気持ちはないですかね」

 2009年以来の世界一を目指すチームの中で田中への期待は高い。

「投手の使い方、起用方法もまた新たなものが出てくるかもしれない。先発投手の球数についてもいろいろあると思うので、その中で自分ができることをまた見つけていってチームに貢献できればいいかなと思います」

 ブーン監督は13日(同14日)に開幕週での登板は「難しい」との見解を示した。右腕は一日も早い復帰へ慎重にギアを上げていく。