【ロサンゼルス発】674日ぶりに実戦登板したエンゼルスの大谷翔平投手(26)は8日(日本時間9日)にチームとは別メニューの軽めの練習をこなし、早めに本拠地エンゼル・スタジアムを後にした。チームは2日連続で紅白戦を行ったが、球団広報によると大谷はリカバリーの日として有酸素運動やトレーナーとのメニューをこなし、試合前に帰宅した。

 大谷は7日(同8日)に変則ルールの紅白戦に登板して3回を投げ、打者10人に50球。1安打1失点、1三振7四球の大乱調だった。実戦マウンドは一昨年10月の右ヒジ手術後初で、同年9月2日の敵地アストロズ戦以来だった。

 地元紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は「大谷は紅白戦でシャープさに欠き、テンポをつかめず、特に変化球を再三グラウンドの土に叩きつけた。二刀流のセンセーションを呼んだ彼に戻るまでに少し時間が必要そうだ」と辛口に評価した。

 オレンジ・カウンティー・レジスター(電子版)は「サビついていた」の厳しい見出しを付けながら「全てが普通じゃない野球において、大谷が投球していることだけでもエンゼルスにとっては十分だ」と投手復帰を歓迎。

 CBSスポーツ(電子版)は「トミー・ジョン手術を経て戻ってきた投手の多くが、最初の方で制球に苦しむ。大谷もその一人。結果はあまり良くなかったが、手術と2018年9月以来というブランクを考えたら驚くことではない。キャンプが進むにつれ、制球力が上がってきても驚くなかれ」と前向きに伝えた。

 マドン監督はオンライン会見で「彼なら、リズムと、これだって思える感覚をしっかり見つけられる。彼本来の姿は、シーズンが近づくに連れ、見られると思っている」と期待を寄せた。地元メディアなどで26日(同27日)の開幕第3戦の先発が有力と報じられている大谷。ここからギアを上げていく。