ボールの滑り止め用「魔法の泥」の会社もコロナ禍で泥沼に

2020年05月23日 16時30分

 新型コロナウイルス感染拡大は80年以上にわたり米大リーグに“泥”を供給してきた会社にも経済的打撃を与えている。ニュージャージー州の地元ニュースを中心に伝えるNJ.comによると、大リーグでもボールの滑り止め用に塗られている「マジック・マッド(魔法の泥)」を唯一供給する同州のリナ・ブラックバーン・ベースボール・ラビング・マッド社の売り上げが、例年に比べて約80%も減っているという。

 マジック・マッドは、デラウェア川付近の極秘エリアで取れる特殊な泥で、同社は大リーグのほか独立リーグ、高校、大学、リトルリーグなど全米の様々な野球場、また一部NFLチームにも同商品を供給している。例年のこの時期は発注対応で忙しいはずが「この2か月、注文依頼の電話は1本もかかってきていない」と同社オーナーのビントリフ氏も嘆いているとか。事業休止で支払いが滞っている取引先などもあるという。今季の大リーグで使用する分はキャンプ前に発送を済ませており、同社が急に経営難に陥ることはないそうだが、野球の再開が待ち遠しいのは間違いない。