【ロサンゼルス発】ツインズの前田健太投手(31)が自宅のあるロサンゼルスでレッズの秋山翔吾外野手(31)と合同自主トレを行っていることが分かった。USAトゥデー紙傘下のニュースサイトCinsinnati.comや米スポーツサイトのジ・アスレチックなどが18日(日本時間19日)に伝えた。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響でツインズは14日(同15日)にフロリダ州フォートマイヤーズで行っていたキャンプの打ち切りを決定。前田は18日に更新した自身のツイッターで「キャンプ地が閉鎖してしまいました。練習を継続する為、数日前にLAに戻りました。トレーニングは継続してやってます」と報告したが、単独ではなく秋山と合同だった。

 2人は同学年。秋山がレッズ入団会見で対戦したい投手に名前を挙げると、前田も「すごく楽しみ」と応じていた。レッズのアリゾナ州グッドイヤーの球団施設が新型コロナの影響で使用不可になり、困っていた秋山に前田が助け舟を出したという。

 しかし、ロサンゼルスも安全とは言い切れない。世界保健機関(WHO)が11日(同12日)に新型コロナウイルス感染症を世界的大流行を示す「パンデミック」と表明した直後のロサンゼルスは、物資不足を懸念した人たちがスーパーや量販店に殺到し、食材などが棚から消える状態が数日続いた。19日(同20日)時点ではある程度落ち着きを取り戻しており、前田が住むエリアの日系スーパーなどで食材は買えるが、卵やトイレットペーパーなどは相変わらず入手困難だ。

 一方、レッズは深刻。18日にキャンプ地の球団施設の従業員が新型コロナウイルスの検査に陽性反応を示したと発表した。2月29日(同1日)から3月14日(同15日)まで勤務していた。近い距離で接触した球団スタッフは検査を受け、自主的に隔離しているという。

 ディック・ウィリアムズ編成本部長は出演したラジオ番組で「(18日)午後に(従業員と)話したところ、だいぶ症状はよくなっているようだった」と説明。その上で「陽性反応が出た者にフォーカスしがちだが、このウイルスが今あらゆるところに存在する可能性をもっと認識しなければならないと思う」と警鐘を鳴らした。見えない強敵との終わりの分からない戦いが続く――。